【MLB】MLB公式HPが選ぶ「ポジション別の最優秀FA選手」(野手編) DHに大谷翔平が選出

写真:大谷翔平©Getty Images

日本時間11月18日、メジャーリーグ公式ホームページ『MLB.com』にて、マーク・フェインサンド記者がポジションごとに最も優れたFA選手を紹介した。

■捕手:ミッチ・ガーバー
2013年にツインズからドラフト指名され、2017年にメジャーデビュー。2019年には、31本塁打、OPS.995の成績を残し、シルバースラッガー賞を受賞した。2022年にレンジャーズに移籍すると、今年はレンジャーズの世界一に貢献した。ポストシーズンでは、3本の本塁打を放つなどの活躍を見せた。

『MLB.com』は、「2023年は捕手よりも指名打者としての出番が多かったが、彼のバットは、そのようなニーズを持つチームにとって魅力的な捕手候補となる。ガーバーは87試合に出場し、19本塁打、OPS.870を記録したが、彼の負傷歴は獲得を希望するチームにとって考慮すべき点だろう」と伝えている。

■一塁手:リース・ホスキンス
2014年にフィリーズからドラフト指名され、2017年にメジャーデビューすると、同年にはメジャー最速となるデビューから17試合で2桁本塁打を達成し、8月のルーキー・オブ・ザ・マンスに選出されている。翌年以降も一定以上の成績を残しているが、今シーズンは開幕前に負った負傷しにより全休した。

『MLB.com』は、「2020年の短縮シーズンを除けば、ホスキンスは2018年から2022年いかけて年平均30本塁打を放ち、フィリーズにとって信頼できるスラッガーであることを示した。前十字靭帯断裂で2023年のシーズンを棒に振ったが、31歳のシーズンを迎える彼は、パワフルなスイングをそのままに復帰できるはずだ」と伝えている。

■二塁手:ウィット・メリーフィールド
2010年にロイヤルズからドラフト指名され、2016年にメジャーデビュー。2017年の途中からレギュラーに定着すると、34盗塁を記録し、盗塁王を獲得した。その後もロイヤルズの主力選手としてチームを牽引した。2022年途中からブルージェイズに移籍すると、今シーズンはオールスターゲームに選出される活躍を見せ、FAとなった。

『MLB.com』は、「ブルージェイズはメリーフィールドに対する1800万ドルのオプションを拒否し、FAにした。リーグで安打数トップだった時代は終わったが、この34歳は145試合で11本塁打、26盗塁、OPS.700を記録した」と伝えている。

■三塁手:マット・チャップマン
2014年にアスレチックスからドラフト指名され、2017年にメジャーデビュー。2018年には三塁手のレギュラーとして、打率.278、24本塁打、68打点の成績を残した。同年オフにはゴールドグラブ賞、プラチナ・ゴールド・グラブ賞、フィールディング・バイブル・アワードを初受賞している。2022年にブルージェイズへ移籍すると、移籍2年目となった今シーズンは、4月にプレイヤー・オブ・ザ・マンスを受賞した。オフにFAとなり、球団からはクオリファイング・オファーを受けたが、拒否した。

『MLB.com』は、「2018年と2019年にゴールドグラブを獲得したオークランドでの成功を再現できていないが、2021年と2022年の両方で27本塁打を放ち、このオフに堅実な契約を結ぶには十分だろう」と伝えている。

■遊撃手:ポール・デヨング
2015年にカージナルスからドラフト指名され、2017年にメジャーデビュー。メジャー初打席に本塁打を記録すると、新人ながら好成績を残し、新人王投票では2位に入った。2018年には6年契約を結んだが、成績は下降した。2022年にはブルージェイズに移籍するも、3週間弱でDFAとなった。今シーズンはシーズン途中にジャイアンツとメジャー契約を結ぶも、あまり結果を出すことはできずFAとなった。

『MLB.com』は、「2年連続でFA市場にはショートのスター選手がそろっていたが、今年のFA市場には、インパクトのある選手がいない。デヨングはカージナルスで81試合に出場し、13本塁打、OPS.710と十分な成績を残したが、ブルージェイズとジャイアンツでは伸び悩んだ。市場には魅力的な選手がほとんどいないため、デヨングはショートが必要なクラブから先発の仕事を獲得できるかもしれない」と伝えている。

■左翼手:ホルへ・ソレア
2012年にカブスと契約を結び、2014年にメジャーデビューすると、メジャー初打席初本塁打を記録した。2016年オフにロイヤルズに移籍すると、2019年には48本塁打を記録し、ホームラン王を獲得した。2021年のシーズン途中にはブレーブスに移籍してワールドシリーズMVPに輝く活躍を見せ、2度目のワールドシリーズ優勝を経験した。2022年にマーリンズに移籍すると、今シーズンには初めてオールスターゲームに選出され、オフに契約オプションを破棄しFAとなった。

『MLB.com』は、「2023年にマーリンズで36本塁打を放ったソレアは、契約最終年をオプトアウトし、FAとなった。ソレアは2019年に48本塁打で本塁打王に輝き、2021年には27本塁打を放った。2月に32歳になる年齢なので、素晴らしい複数年契約を結ぶはずだ」と伝えている。

■中堅手:コディ・ベリンジャー
2013年にドジャースからドラフト指名され、2017年にメジャーデビュー。新人ながらも、打率.267、39本塁打、97打点という素晴らしい成績を残し、満票で新人王を獲得した。2019年は開幕から好調を維持し、最終的に打率.305、47本塁打、115打点の成績を残してMVPに輝いた。2020年からの3年間は思ったような成績を残せなかったが、カブスに移籍した2023年シーズンは以前の姿に戻り、オプションを破棄してFAとなった。

『MLB.com』は、「今シーズン、130試合に出場して26本塁打、OPS.881を記録し、ナ・リーグMVPを獲得した2019年シーズン以来最高の1年を過ごした。28歳のベリンジャーは昨年冬にシカゴと1年1750万ドルの契約を結び、キャリア初期のフォームに戻れることを証明するチャンスを得た。ベリンジャーはまさにそれを成し遂げ、今オフに大型契約を手にする準備を整えた」と伝えている。

■右翼手:テオスカー・ヘルナンデス
2011年にアストロズと契約し、2016年にメジャーデビュー。2017年にはブルージェイズに移籍し、2020年と2021年にはシルバースラッガー賞を受賞している。2022年オフにマリナーズに移籍。移籍1年目の今シーズンは、26本塁打、93打点の成績を残した。

『MLB.com』は、「シアトルでのヘルナンデスの最初の2カ月余りは、59試合、243試合に出場し、わずか9四球に対して81三振、OPS.688とうまくいかなかった。現在31歳の彼は、最後の101試合で17本塁打、OPS.770を記録し、マリナーズのポストシーズン進出に大きな役割を果たした。ヘルナンデスは過去4シーズン、いずれも25本塁打以上を記録しており、この冬の市場で最も優秀な打者の一人である」と伝えている。

■指名打者:大谷翔平
2018年にエンゼルスと契約し、同年にメジャーデビュー。初年度から投打で活躍し、新人王を獲得。2021年シーズンには、投手として9勝、防御率3.18、156奪三振、打者として46本塁打、100打点の成績を残し、満票でのMVP受賞を果たした。2023年シーズンにはケガで終盤の多くの試合を欠場したものの、投打で光る活躍を見せ、2年ぶり2度目の満票でのMVP受賞となった。

『MLB.com』は、「2024年に二刀流として活躍する可能性は低いが、どのチームが彼と契約しても、2025年にはマウンドに戻ってくる可能性が高い。打者としてだけでも今年のFA選手の中で最も価値のある選手と言えるが、彼が再びピッチャーとして活躍する見込みがあることで、より魅力的なFAになるだろう」と伝えている。

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