マグロの「血合い」で健康増進 三浦で研究成果報告 多く含まれる抗酸化成分に着目

試食会で好評だった、マグロの血合いを使った料理=14日、三浦市民ホール

 「健康食」としてのマグロをアピールする講演と試食会が14日、三浦市民ホール(神奈川県三浦市三崎)に約100人を集めて開かれた。マグロの「血合い」と呼ばれる部位に多く含まれる成分が健康増進につながるという研究成果が報告され、参加者は食べやすく工夫された料理を味わいながら理解を深めた。

 研究は県水産技術センター(同市)と国立研究開発法人水産研究・教育機構、聖マリアンナ医科大の3者共同で2021年から実施。マグロの腹と背の身の間にある血合いに多く含まれる抗酸化成分「セレノネイン」に着目し、健康に与える効果を研究している。

 これまでにセレノネインは病気の原因となる活性酸素を減らしたり、しみの原因となるメラニンを抑制したりするなどさまざまな機能が確認されている。しかし、赤黒い血合い部分は生臭くなりやすく、一般に削り取られることが多い。

 そこで、血合いを有効に活用してマグロ産業の振興と地域の活性化につなげようと、三浦商工会議所に事務局を置く「まぐろ未病改善効果研究会」が7月に発足し、今回のキックオフイベントを企画した。

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