『ヤバい』は江戸時代の浅草にあった“本当にヤバい場所”から生まれた言葉? 専門家が解説

嵐の櫻井翔が番組MCを務める日本テレビ系『1億3000万人のSHOWチャンネル』が11月18日に放送され、東京・浅草の名所『浅草寺』にまつわる知ってそうで意外に知らない情報について紹介された。

番組では『大人の社会科見学 浅草寺・神田明神編』と題し、お笑いコンビ・平成ノブシコブシの吉村崇とフリーアナウンサーの羽鳥慎一が京都産業大学日本文化研究所・研究員の小嶋一郎氏の案内で浅草寺や神田明神を取材した。

■東京・浅草の『浅草寺』は東京で最も古い寺

修学旅行生や観光客など年間約3000万人が訪れるという『浅草寺』。浅草寺は628年の飛鳥時代に創建された東京で最も古いといわれているお寺だという。大昔の浅草付近は漁村地帯だったそうで、漁師の檜前浜成・武成(ひのくまのはまなり・たけなり)兄弟が漁をしていたところ、たまたま網に仏像が引っかかり、それをご本尊として祀(まつ)ったことが始まりだと解説した。

さらに網にかかった仏像が何なのか知らなかった兄弟は土地の長・土師中知(はじのなかとも)に相談すると『観音様』と判明。すると土師中知は自ら出家し、“聖観世音菩薩”として祀(まつ)ったところ、“漁師が祈ると大漁になる”と評判となるほどだったと言い伝えられている。ちなみに現在もご本殿にあるといわれている観音様は秘仏となっているそうで、小嶋氏いわくその大きさは「5~6㎝。5.5㎝ぐらい」と明かし、2人を驚かせた。

■現在でも使う『ヤバい』の語原は江戸時代の射的場『矢場』が語源

また、現代でよく使われる“ヤバい”の語源について小嶋氏が解説。江戸時代、若者文化の中心であった浅草には、『矢場』と呼ばれる現在の射的にあたる娯楽があったという。そして当時の『矢場』を模した絵画を見ながら小嶋氏は「女の人がいますよね。女の人がだんだんとサービスが過剰になっていって“弓矢なんかやるより2階にいきましょうか”っていうそういう場所があって、“矢場い場所”ということで、“ヤバイ”の語源になったとも言われています」と自身の見解を述べると吉村と羽鳥は関心しっぱなしだった。

■浅草寺にある『常香炉』 知ってそうで知らない使い方を解説

そして浅草寺と言えば本殿のそばにある『常香炉』。“何にをするためのモノなのか?”と問われた吉村と羽鳥は「治したいところに煙をあてる」と解答。すると小嶋氏は「それは民間信仰で人間の願望が反映されたもの。本来、お寺側としては“禊(みそぎ)”の意味がある」と煙で参拝客の穢(けが)れを落とす意味もあるという。

■東京の『三社祭』の“三社”の意味は?

また、浅草寺の隣には浅草神社という神社があり、この神社の祭礼が有名な『三社祭』。浅草神社は浅草寺始まりのきっかけとなった“檜前浜成・武成兄弟”と“土師中知”の3人がまつられていて『三社祭』はこの3人のためのお祭りであるということも説明され、浅草寺にまつわる知ってそうで意外に知らない情報を締めくくった。

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