映画『コーポ・ア・コーポ』馬場ふみか、金髪&関西弁の熱のこもった役づくりを回想

私小説家・西村賢太氏も大絶賛!岩浪れんじによる同名漫画を豪華キャストで実写映画化した『コーポ・ア・コーポ』がついに公開。11月18日には公開記念舞台挨拶が都内映画館で実施され、主演の⾺場ふみか、共演の北村優⾐、そして仁同正明監督が出席した。

満員御礼で迎えたこの日。どこか⼈⽣を諦観しているようなフリーター・⾠⺒ユリ役の⾺場は「撮影は昨年の10月。まるではるか昔のような気持ちだけれど、無事に公開ができて嬉しいです」と満面の笑みを浮かべる。恋する女子大生・高橋を演じた北村も「私自身も大好きなこの映画を、皆さんに観てもらえたことが嬉しいです」と封切りに喜色満面だった。
劇中で金髪姿を披露した馬場。「ユリにとってトレードマークのような金髪。私自身、派手な髪型は気分転換でやったりするけれど、ただの金髪にしたのは初めて。新鮮でした」と熱のこもった役作りを回想した。一方、北村は「高橋はこの映画にとってのアイドルだと思ったので、原作のイメージを崩さないよう、聖子ちゃん風ヘアメイクをしてもらいました。普段の私とはかけ離れたキャラクターなので成り切ることが楽しかった」と手応えを得ていた。
金髪スタイル同様に、馬場は関西弁にも初挑戦した。「大阪弁は普段沢山聞いていて耳にしているはずなのに、いざ口に出すと思っていたのとは違うイントネーションになって難しかった。発音もイメージしていたのとは違うと思った」と苦戦を報告するも、仁同監督からは「馬場さんは耳が凄くいい。口伝えでアドリブをお願いしてもすぐに覚えてくれた」と絶賛されていた。

また馬場は、劇中でユリが可愛がる猫について、「そのニャンコの名前が役名と同じ“たつみくん”で、運命を感じました」と偶然の一致にビックリ。「本番の時だけタイミング良く鳴いてくれて凄いと思った」と名優ならぬ名猫だと褒めていた。

本作を通して得た人生の教訓について北村は「焦らない、というのは自分の芸能活動でも大切になること。大事にしようと思いました」としみじみ。馬場も「日々良いことも悪いこともあるけれど、今生きていることが大事だと感じた。生きる意味だとかを大きく考えすぎる必要はなくて、今日も生きるから明日も生きる。それが続けばいいのかなと思った」と明かした。
映画『コーポ・ア・コーポ』はTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開中。

◆コーポ・ア・コーポ
(C)ジーオーティー/岩浪れんじ
配給:ギグリーボックス
公開中

【あらすじ】
家族のしがらみから逃げてきたフリーター・辰巳ユリ(25)、複雑な過去を背負い、女性に貢がせて生計を立てている中条紘(36)、日雇の肉体労働で日々を過ごし女性に対して愛情表現が不器用な石田鉄平(21)、過去の事こそ話さないが「コーポ」の一角の部屋で怪しげな商売を営む初老の宮地友三(66)。彼らは大阪の下町にある安アパート「コーポ」に住んでいる。
ある日、コーポで暮らす同じ住人の山口が首を吊って死んでいるのを宮地が見つける。似た境遇で暮らす人間の死を目の当たりにして、ユリたちはそれぞれの人生を思い返し――。

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