全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権、2024年からトムスTGE33エンジンの導入を決定

 11月19日、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権を運営する一般社団法人SFLアソシエーション(SFLA)では、2024年からトヨタG16E-GTSエンジンをベースにトムスが開発した『TOM’S TGE33』エンジンを指定エンジンとして正式に決定し、JAF日本自動車連盟からの承認を受けたと発表した。2024年からシリーズはワンメイクエンジンとなる。

 若手登竜門カテゴリーとして、2019年までの全日本F3選手権から2020年からスーパーフォーミュラ・ライツとして行われているシリーズは、これまでは全日本F3時代から継続した2リッター直4直噴エンジンが使用され、2023年はトムスTAZ31、スピースA41、スリーボンド東名TB14F3といったマルチメイクで争われてきた。

 そんななかスーパーフォーミュラ・ライツを運営するSFLアソシエーションでは、将来に向けてよりサステナブルで、ローコストな次期ワンメイクエンジンを目指し、第3大会の鈴鹿から新型エンジンの開発、実走行を続けてきた。

 この新エンジンは、トヨタGRヤリス等に使用される1.6リッター直列3気筒ターボのトヨタG16E-GTSエンジンをベースに、トムスが開発したTGE33エンジンというもの。これまで大会ごとに高星明誠や佐藤蓮、野尻智紀といったF3/SFL経験者がドライブし、参戦する各チームがメンテナンスを担当してきた。

 SFLAではこれまでの開発、実走テストを経て、TGE33エンジンに一定の信頼性とパフォーマンスが確認されたことで、JAF日本自動車連盟へ2024年からの新型エンジン導入を申請。これがJAFから承認されたことで、TGE33エンジンが2024年から『JAFが認めたスーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)エンジン供給者から供給される指定エンジン』として正式に決定した。

 SFLAでは、TGE33は基本的に年間1基での使用を予定。既存エンジンと比べて年間エンジン使用費用がおよそ半額程度と見込まれるという。コストダウンはスーパーフォーミュラ・ライツの台数増に繋がるもので、シリーズの盛り上がりに寄与することになりそうだ。

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5大会岡山で展示されたダラーラ320/TGE33
ダラーラ320に搭載されたスーパーフォーミュラ・ライツ用新型エンジン。GRヤリス用の1.6リッター直列3気筒ターボをベースとする。

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