山積みのカニが丼や炊き込みご飯に…「冬の味覚の王様」求め長い行列 但馬の3港で「まつり」

氷の上に山積みされたセコガニ=18日午前、浜坂漁港

 ズワイガニ(雄が松葉ガニ、雌がセコガニ)のシーズン到来をPRする「カニまつり」が18、19日、新温泉町の浜坂漁港、豊岡市の津居山港、香美町の香住漁港西港で相次いで開かれ、「冬の味覚の王様」を求める人たちでにぎわった。(長谷部崇)

■「セコがに綺麗に食べよう大会」も

 18日に浜坂漁港であった「第36回浜坂みなとカニ祭り」は、強風予報で屋外コーナーを全て中止したが、屋内の「せり市場」では、大きさなどで分けた活ガニのいけすや山積みされたゆでガニがずらりと並び、セコガニの丼や炊き込みご飯などに長い行列ができた。

 浜坂漁協の川越一男組合長(69)は「規模を縮小して心配だったが、予想以上の人が来てくれた」。大阪市の男性会社員(36)は「浜坂のカニは本当においしくて、毎年楽しみにしている」と話した。

 カニまつりで最も歴史が古いとされる「第39回香住松葉がにまつり」は19日、香住漁港西港であった。

 ステージの「セコがに綺麗に食べよう大会」は、抽選で選ばれた8人が5分以内にセコガニ3匹をどれだけきれいに食べられるかを競った。「おいしい!」と絶賛しながらほおばった神戸市西区の女性会社員(38)は「みそがむっちゃおいしかった」と満足げ。恒例の「ちくわまき大会」や「海産物素人セリ市」も盛り上がった。

 香美町香住観光協会の清水浩仁会長(68)は「『こんなにおいしいカニは食べたことがない』という声を聞くと、頑張ろうという気になる」と話した。

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