日本郵船の運航船拿捕、邦人なし 紅海で親イラン武装組織

2008年9月、スロベニアのコペル港に停泊する「ギャラクシー・リーダー」(Kristijan Bracun/AP=共同)

 【エルサレム、カイロ共同】イスラエル軍は19日、イエメン近くの紅海で貨物船がイエメンの親イラン武装組織フーシ派に乗っ取られたと発表した。日本政府関係者によると、日本郵船が国土交通省に「運航していた船が拿捕された」と連絡した。日本人は乗っていない。フーシ派は「イスラエルの船」を拿捕し、イエメンの海岸に連行したとの声明を出した。

 フーシ派は、パレスチナ自治区ガザでの攻撃をやめるまでイスラエルを攻撃すると主張。イスラエル関連の船は全て標的となると警告した。ガザ情勢の影響が地域の海運に及んだ形で、今後も襲撃が続く恐れがある。

 船は英国の会社が所有し、日本郵船がチャーターして自動車運搬船「ギャラクシー・リーダー」として運航。イスラエルメディアによると、イスラエルの実業家が船の所有に関係している。

 フーシ派は声明で、イスラエルによる「おぞましい虐殺」を受けるパレスチナ人のための行動だと主張。各国に対し、紅海でイスラエルの船と関わらないよう警告した。

日本郵船のロゴとマーク

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