県内初「自然共生サイト」に 八幡平・積水メディカル岩手工場

両生類の産卵場所確保のために従業員が整備したビオトープ(積水メディカル岩手工場提供)

 岩手県八幡平市松尾の積水メディカル岩手工場(立柳誉(ほまれ)工場長)は、敷地内の生物多様性の保全が図られているとして、環境省が認定する「自然共生サイト」に選ばれた。企業などの取り組みを対象に本年度始めた制度で、県内では唯一の認定。継続的な植樹活動や、両生類の希少種の産卵場所整備などが評価された。

 同工場は敷地面積約45ヘクタールのうち95%が緑地で、豊かな自然に囲まれている。工場によると、昨年実施した調査で動植物951種が生育・生息し、カモシカやヤマネなど22種の希少種も確認された。

 従業員は生物多様性の保全のため、落葉広葉樹を植樹。敷地内に水を引いて道を作り、トウホクサンショウウオやモリアオガエルの産卵場所とするビオトープ(生物生息空間)の整備などに取り組む。小学生らを対象に生物の調査会も開いている。

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