豊田章男会長、速さと強さをみせた勝田貴元に感謝「世界で戦うドライバーとして、大きな成長を遂げてくれてありがとう」

 11月16〜19日に愛知県と岐阜県で開催されたWRC世界ラリー選手権『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』。“母国”日本でのラリーを迎えたTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)は、ワン・ツー・スリーフィニッシュで表彰台を独占する活躍を披露した。

 ラリージャパン2023では、豊田スタジアムで行われたセレモニアルフィニッシュ&表彰式に来場したトヨタ自動車の豊田章男会長。TGR-WRTの会長でもある豊田氏は、今回もWRCイベント後の恒例になっているコメントを“両役職”での立場から発信している。

 豊田氏のコメントは、トヨタ自動車会長としては自身が抱くラリージャパン開催や日本のモータースポーツ文化への想いを述べ、TGR-WRT会長としては優勝を飾ったエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組を祝福。また、日本人ラリードライバーとしてトヨタGRヤリス・ラリー1を駆ってデイ2クラッシュから怒涛の追い上げを披露した勝田貴元への言葉が語られている。

 豊田会長のラリージャパン2023後のコメント全文は以下のとおり。

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豊田章男(トヨタ自動車株式会社 取締役会長として)

「日本らしく改善を重ねてラリーという文化を育みたい」、「日本の秋に欠かせない風物詩になってほしい」。昨年、私が願ったことです。これらをすべて叶えていただいたラリージャパンでした。

一番は「豊田スタジアムをSSにしていただけた」ことです。「あの走りを間近で見れる」、「あれだけ多くのファンの前で走れる」。ファンにとってもドライバーにとっても、エキサイティングでアメイジングな初体験が詰まったラリーになりました。

ラリーカーの迫力が子どもたちの記憶にも刻まれたことと思います。カッレ、エルフィン、貴元、そしてヤリ-マティは、子供のころ、身近にラリーがあったからこそ、ラリードライバーになりました。私も、幼少期に父に連れられてサーキットに行っていたからこそ、こんなモータースポーツ好きに育ちました。

このラリーを続けていければ、モータースポーツが文化となって日本にさらに根付いていけると信じています。ラリージャパン2023の開催にご尽力されたみなさま、本当にありがとうございました!

豊田章男/モリゾウ(TGR-WRT会長として)
エルフィンとスコット。優勝おめでとう! 昨年の忘れ物をしっかり回収してくれました! 今年、2回も私をポディウムに連れていってくれてありがとう!

セブとヴァンサン。やっとふたりにポディウムの上で会えました! 昨年よりも日本の道を楽しんでくれてありがとう!

カッレとヨンネ。ふたりにも初めてポディウムで会えました! 大きなトラブルなしにふたりのラリーを応援できたのもはじめてです。チャンピオンの走りを見せてくれてありがとう!

貴元とアーロン。『速い貴元』の走りを見せてもらいました。トラブルがあっても屈しない『強い貴元』も見られました。そんな貴元の姿を見られたことが、なにより嬉しかった。世界で戦うドライバーとして、大きな成長を遂げてくれてありがとう!

ヤリ-マティとチームのみんな。今年もチャンピオンというタイトルとともに日本に里帰りしてくれてありがとう。そして、最高の結果を見せてくれて本当にありがとう! 素晴らしいシーズンでした! お疲れさまでした! よいクリスマスを!

勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第13戦ラリージャパン
ラリージャパン2023でワン・ツー・スリーを飾ったTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム
ラリージャパン2023の表彰式で笑顔をみせながらシャンパンファイトを行う豊田章男会長

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