寒い夜、街灯ひとつ…「お~いお茶」英語俳句の部大賞に16歳・後藤さん “お披露目”は来年春以降

伊藤園英語俳句で大賞の後藤あんさん(左)が並木正年市長を表敬訪問した=13日午後、埼玉県鴻巣市役所

 伊藤園(本社・東京都渋谷区)主催の「第34回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」英語俳句の部で、埼玉県鴻巣市在住の早稲田大学本庄高等学院2年生、後藤あんさん(16)が大賞を受賞し、13日、同市の並木正年市長を表敬訪問した。英語俳句の部には2万9991句の応募があった。訪問には伊藤園関係者が同行した。

 後藤さんの英語俳句は「cold night flood light vending machine」。直訳は「寒い夜 街灯ひとつ 自販機ひとつ」。選者からは「人の気配を消している。米国画家エドワード・ホッパーのクールな夜景に通じるものがある」と評価された。

 後藤さんはソフトテニス部と軽音楽部に所属している。応募は2回目で、英語俳句の部は初めて。「高校1年の時に授業で今回の英語俳句を作り、クラス全員で応募した。こんなに素晴らしい賞を頂けるなんて思っていなかった」と話した。

 大賞の英語俳句は、冬の寒い日、部活動の帰り道に自動販売機の光が漏れる光景が印象的で、詠んだ。「いつも通っている道なのに、その日はなぜか光景が印象的だった。『あしたも頑張ろう』という気持ちになった。あえて無機質さをイメージさせて寒さを表現した」と振り返った。

 並木市長は「英語の俳句は難しいと思うが、情景が目に浮かんでくるようで、素晴らしい作品になっている」と絶賛した。後藤さんには並木市長から同市のマスコット「ひなちゃん」のぬいぐるみがプレゼントされた。伊藤園によると、今回は、日本をはじめ65カ国から約192万句の応募があった。入賞作品は来年春以降に「お~いお茶」シリーズのパッケージに順次掲載するという。

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