門脇麦が自閉スペクトラム症の天才料理人に! ハートフル・ミステリー「厨房のありす」で永瀬廉、大森南朋と共演

門脇麦が、日本テレビで2024年1月にスタートする連続ドラマ「厨房のありす」(日曜午後10:30、開始日未定)で主演を務め、永瀬廉(King & Prince)と大森南朋が共演することも発表された。

「厨房のありす」は、舞台演出家、映画監督でもある玉田真也氏が脚本を手掛けるオリジナル作品。生きづらさを抱える人々が織り成す少し切なくて温かい“新時代のハートフル・ミステリー”だ。ハンディがあったり、マイノリティーだったり、それぞれに生きづらさを抱えた登場人物たちの心温まるヒューマンドラマでありつつ、ある事件の謎を解き明かすミステリーの側面もある物語となる。

門脇が演じる主人公は、「料理は化学です」が口癖の自閉スペクトラム症の料理人・八重森ありす。自閉スペクトラム症とは、主に社会的なコミュニケーションの困難さや空間・人・特定の行動に対する強いこだわりがあるなど、多種多様な特性が見られる発達障がいの一つだ。

小さな料理店「ありすのお勝手」の店主であるありすは、自閉スペクトラム症の特性のため、頑固でこだわりが強く、コミュニケーションは苦手。だが、驚異的な記憶力の持ち主で、特に大好きな化学においては膨大な知識を持ち合わせている。3歳の頃から、有機化学者の父・心護と2人暮らしで、父の影響で化学にハマり、5歳で大学生の課題を解くまでに。やがて食材の栄養素や調理工程を、化学式や化学変化で理解するようになる。ひとたび料理の解説をし始めると止まらない。客の健康状態や精神状態から、その人に合った“やさしいごはん”を作る天才料理人だ。

そんなありすの料理店にアルバイトとして転がり込む謎の青年・酒江倖生役を永瀬が務める。住所不定のフリーターで、一見すれていて無愛想なため、周囲から怪しまれるが、ありすが気に入り、ホールスタッフとして雇われることに。自閉スペクトラム症のありすの行動や言動に戸惑うことも多いが、その才能やひたむきさに次第にひかれ、支えるようになっていく。ぶっきらぼうだが、根は優しい。実は、ある目的で店にやって来た。

そして、ありすの父親で有機化学を教えるゲイの大学教授・八重森心護役を、2002年1月期放送の「続・平成夫婦茶碗」以来、22年ぶりの日本テレビ出演となる大森が担う。心護はかつて大手製薬会社「五條製薬」で創薬研究をする化学者だったが、25年前に大学の研究室へ戻る。ゲイであることを公言し、周囲に助けられながら男手一つでありすを育ててきた。温厚で心優しく、ありすを深い愛情で見守っているが、娘に関してはかなり心配性。ありすには「母親は亡くなった」と説明しているが、多くは語らない。

門脇は「私自身も大好きなお料理がたくさん出てくるドラマです。私が演じるありすは自閉スペクトラム症でコミュニケーションを取るのは苦手だけど、料理で人とつながりたいと、不器用ながらに一生懸命な女の子です」と役柄を紹介。「料理を化学式で説明するシーンも多く、恐らくかみまくってしまうのではないかと今から危惧しているほど、セリフが少しややこしそうです。でも、脚本家の玉田さんが紡ぐ、どうしたってホッとしてしまうセリフや、胸が温かくなるストーリーが冬にぴったりの、心がほっこりするドラマになるのではないかと、今からワクワクが止まりません」と期待に胸を膨らませる。

続けて、「永瀬さん、大森さんをはじめとするキャスト・スタッフの皆さまといい作品にすべく、日々まい進したいと思います。皆さまにも優しさがじんわり伝わる作品になりますように」と願いを込める。

「昨年の『新・信長公記』に続いて、また日曜ドラマに出演できるのがうれしいです」と声を弾ませる永瀬は、「僕は全く料理をしないのですが、台本を読んで、“化学”という目線で料理を捉えているのが、とても新鮮でした。たくさんの料理が登場するので、撮影中はドラマの料理だけでおなかいっぱいにできそうで、楽しみです(笑)」と語る。

演じる倖生については、「ありすのもとに住み込み、バイトとして現れるミステリアスな青年。人との距離の取り方が不器用で、不愛想に見られがちな感じですね。僕も結構、人見知りですが本当は寄り添いたいタイプ(笑)。でも、寄り添いたい気持ちが相手にうまく伝わらなかったりするところが、倖生と似ているかもしれないです」と、自身との共通点が多い役柄であることを告白。

そして、「初めてご一緒する門脇さん、一度共演させていただいている大森さんとのお芝居を、そしておいしい料理を、精いっぱい楽しみたいと思います! 温かい気持ちになれてクスッと笑える作品ですので、倖生はなぜ、ありすのもとにやって来たのか?という謎に注目してもらいつつ、皆さん楽しみにお待ちください!」と呼び掛ける。

大森は「このドラマはユニークな角度から、さまざまな特性を持った人たちに踏み込んでいくお話です。“化学者でゲイ”という役柄は、自分とは異なる部分も多くありますが、人間的に持っている大きく深い部分での共通点を大切に演じていけたらと思います」と物語と役づくりに触れ、「ドラマに出てくる料理も楽しみにしていてください! 料理は普段あまりしませんが、食べる方では、サバの塩焼き、おそばなどが好きで、最近はヘルシー路線です。強いて言うなら得意料理はギョーザ。といっても包むことに特化しているので、これを料理と呼んでよいものか分かりませんが(笑)」と、料理に関するエピソードも披露。

「素晴らしい面白いキャストが集まっています。このメンバーでどんな化学反応を起こせるか、とてもワクワクしています。いろいろな謎が途中で明かされていくところも大きな見どころになりますので、ぜひ楽しみにしていてください!」とアピールしている。

ドラマを手掛ける鈴間広枝プロデューサーは、キャスト3人に関して「ありすという難しい役もきっと繊細にキュートに演じてくださる!と、信じてやまない大好きな門脇麦さん。カッコよさとはかなさをはらむ倖生に、華があるのに影もある唯一無二の空気をまとう永瀬廉さん。そして、ありすを包み込む大きな愛の人・心護に、おだやかな包容力のあるお芝居が魅力の大森南朋さん。こんなにすてきなキャストの皆さまにご参加いただき、撮影が待ち遠しいです!」と絶大なる信頼感を伝える。

併せて「自閉スペクトラム症の主人公、セクシャルマイノリティーの父親が登場する本作。制作にあたり、たくさんの当事者の方々、ご家族、医療・福祉関係の皆さまが取材にご協力くださいました。本当にありがとうございます。共通する思いは『ちゃんと知ってほしい』ということ。その思いを大切に、脚本の玉田真也さんと、素晴らしいキャストの皆さまと共に、スタッフ一同、1シーン1シーン丁寧に制作してまいります」と、真摯な姿勢を見せる。

最後に「この物語は、決して特別な世界のお話ではありません。仕事、恋、子育て、対人関係やコンプレックスに悩むすべての方へ。ありすと彼女を取り巻く人々の生き方や言葉たちが、心のカサカサやチクチクを、少しでも癒やすお手伝いができたら。また、秘密を抱えた登場人物たちの人間関係も見どころになりますので、ミステリーとしても存分にお楽しみいただける作品にいたします! 1人でも多くの方に受け取っていただけたら幸いです」とメッセージを送っている。

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