児童が青パパイアの収穫などを体験 給食室に“出荷”

育てた青パパイアを収穫する児童ら=11日、秦野市立上小学校

 特別支援学級に通う児童の自立支援の一環として、秦野市立上小学校(同市柳川)で育てられてきた青パパイアが収穫期を迎えた。児童らが収穫から包装、納品に至る一連の農家の作業を体験した。

 収穫作業は11日に行われ、この日の創立150周年記念イベントの販売用と給食の天ぷら用に使われた。

 児童らは5月から栽培の協力・指導をしてきた農家で市職員(36)から枝打ちや収穫方法を教わりながら、鈴なりの実を次々と収穫。教室で袋詰めや商品のシール貼りを行い、給食室には6キロの青パパイアを“出荷”した。児童(11)は「暑い時の草取りなどが大変だったが、こんなに大きく実ってびっくりした。また育ててみたい」と声を弾ませた。

 20センチほどだった10本の苗木はひと夏を越えて2メートル以上に大きく育ち、それぞれが10個以上の実を付けた。同校がある上地域は標高が高いため平野部よりも気温が低く、栽培しにくいといわれてきたが、プラスチック製の覆いを6月まで使用するなど工夫して、今年初めて栽培に成功したという。

 市職員は「丹沢に近いこのエリアで栽培するモデルができた。この経験から青パパイアのファンになってくれたら」と話していた。

© 株式会社神奈川新聞社