「呪術廻戦 ファントムパレード」先行プレイレポート!サイドストーリーでは呪術高専1年ズの横浜観光など休日の一幕を描いた場面も

サムザップと東宝が2023年11月21日に配信予定のiOS/Android向けアプリ「呪術廻戦 ファントムパレード」(以下、「ファンパレ」)。本作の先行プレイレポートをお届けする。

「ファンパレ」は、2018年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載中の芥見下々氏による漫画が原作のTVアニメ「呪術廻戦」を元にした作品初のスマートフォンゲーム。アニメの世界観とゲームならではの「呪術廻戦」の物語を、すべて新規収録のフルボイスにて楽しむことができる。

筆者は「呪術廻戦」をアニメ第1期で初めて知り、すぐにドはまり。第1期と「劇場版 呪術廻戦 0」を見た後に、原作を単行本で購読。先の展開を知った上でも、アニメ第2期を毎話リアルタイムで視聴するほど好きな作品である。今回は筆者のようなファン目線からの作品のポイントはもちろん、気になる点なども紹介していく。

■おなじみの技を必殺スキルとして収録!原作やアニメとは違った黒閃の演出も

虎杖悠仁と東堂 葵のタッグで花御に挑むという場面からバトルのチュートリアルがスタートする本作。「ファンパレ」のバトルは、自分だけのチームを編成し、呪霊を祓う「ターン制コマンドバトルRPG」となっている。チームはメインに4名、サブに1名を配置可能。サブはメインのキャラが戦線離脱になった際に入れ替わりでバトルに参加するものとなる。

キャラクターには“廻想残滓”と呼ばれるものを設定することができる。廻想残滓はキャラクターの能力が強化されるほか、バトル中に特殊なスキルを発動可能となっている。効果はものによって異なり、入手手段としては様々なキャラクターがラインナップされた“ガチャ”や“初心者ミッション”などから排出される。

バトル中の1ターンは、味方メンバーのコマンド選択→キャラの行動→敵の行動という流れで進む。コマンドの中には、呪力(キャラアイコンの横にある青いバー。緑色のバーはHP)を消費することで使用できるスキルもあり、敵に強力な攻撃を与えられるものからバフを与えるといった補助系まで存在する。

呪力は上限に達するまでは毎ターン上昇。スキルの中には発動条件があるもの、一度発動した後は効果が異なるものも。なお、バトル中にコマンドを長押しすれば、効果の内容を随時チェックできるので安心だ。

…ちなみに、禪院真希のように呪力を持たないキャラはどうなるのかと思うかもしれない。プレイ後半にガチャから真希を獲得できたので、メンバーに入れて確認することができた。コマンドの中に呪力を必要とするスキルはなく、バトル中に呪力が上がっていくこともなかった。原作からの設定がしっかりと守られているという点は、ファンとしても安心であり、この点を活かし、いつか伏黒甚爾にも登場してほしいと思うところだ。

コマンドを使用したり、敵スキルの対象になったりすると“必殺ゲージ”が上昇。最大まで達した状態でのみ“必殺スキル”を発動できる。必殺スキルは、コマンドスキルより強力で、1キャラにつき1つ所持している。

必殺スキルで使用する技は、原作やアニメでもおなじみのものとなっているが、ゲーム専用のアニメーション、セリフが聴けるのがポイントの1つだ。

さらに、同じターンに2人のキャラが必殺スキルを使用すると、“連携必殺”が発動。連携必殺が発動すると、必殺スキルの効果が高くなるほか、異なる追加効果も発生する。また、連携必殺を行った2人のキャラによる専用の掛け合いが組み合わせによっては発生するのもファンとしては見逃せない。

今回のプレイでは見ることができなかったが、個人的には推しである禪院真希・禪院真依、七海建人・五条 悟で発動した時に、どのような掛け合いをするのか、今から非常に気になるポイントだ。

ゲームが進行していくと、バトルの倍速やオート機能も解放。コマンドバトルという性質上、オート機能は非常に便利なものとなっており、低級呪霊との戦闘では重宝するが、相手が特級ともなると話は別。呪胎戴天編で初めて相対する特級呪霊、領域展開を扱う漏瑚とのバトルはかなり骨の折れる内容となっていたので、サービス開始後の楽しみにしておいてほしい。

ボス戦などで苦戦した時には、キャラや廻想残滓の強化に加えて、メンバーの特性と相手の弱点特性を意識した編成を心掛けるとよいだろう。

■アニメのストーリーを追体験!キャラたちの日常を描いたサイドストーリーも必見

「ファンパレ」の大きな魅力と言えるのが、ゲームで楽しめるストーリー。アニメ第1期を追体験できるメインストーリーに加えて、オリジナルストーリーで展開される「福岡分校編」も収録。「京都姉妹校交流会編」と「起首雷同編」の間が舞台となっており、結木海斗(CV:西山宏太朗)や竜胆サキ(CV:佐藤利奈)といったオリジナルキャラクターが登場することも明らかとなっており、ファンとしては見逃せない要素となっている。

物語の始まりから福岡分校の2人と虎杖、釘崎のやり取りを見ることができ、その他にも「こんな場面あったかな?」というようなシーンも。東堂や脹相のように“存在しない記憶”に惑わされているのかと思っていると、ナレーションでも“記憶”に関する説明が。“幻影の呪霊”といった原作・アニメ勢でも聞き馴染みのないワードも飛び出し、先の展開が気になるばかりだ。

その後、呪胎戴天編を一通りプレイし、幼魚と逆罰編で東堂と真依が東京校に訪れたところでタイムアップ。福岡分校編のキャラクターやストーリーをゲーム上で楽しむことは叶わなかったが、とりあえず真依の姿を拝むことができたので、個人的には一安心だった。

呪胎戴天編が放送されていたのは2020年10月のこと。原作を読み返したとはいえ、ストーリーを追体験している場面では少し懐かしさを感じつつも、ゲームならではの演出やスチルイラスト、Live2Dで描かれるキャラクターたちの動きにより、新鮮味をもって物語を楽しむことができた。

細かいポイントではあるが、ADVパートはフルボイスに加えて、画面下部にはセリフがテキスト表示されるということもあり、「呪霊たちはこんなことを喋っていたのか!」と新たな発見もすることができた。

メインストーリーのほかにも、イベントストーリーやサイドストーリーも収録。ゲームを進めていくことで1つのサイドストーリーを楽しむことができた。その中では、虎杖、伏黒、釘崎の呪術高専1年ズが横浜を訪れ、動物園に行ったり、映画を見たり、食事をしたりと休日を満喫する様子が描かれていた。

「呪術廻戦」のキャラの日常、ましてや休日の過ごし方など、なかなか見られるものではないので、ファンとしては一見の価値があると言えるコンテンツとなっている。

■推しキャラをホーム画面に設定して楽しもう!

その他にも、キャラクターの強化に必要な素材を入手できる“派遣”や“じゅがいさんぽ”といった要素も用意。ゲームが進んでいけば、さらなるコンテンツも待っている。

また、ホーム画面は入手したキャラクターのカードや廻想残滓のイラストはもちろん、Live2Dのキャラにも自由に変更可能。背景まで選択でき、ゲーム上で一番目にするであろうホーム画面部分を推しキャラにして楽しむことができる。

短いプレイだったとはいえ、一人のゲームプレイヤー、そしてファンとして気になった部分も存在する。まずバトルについてだが、特級呪霊との戦闘で苦戦していた際、HPを回復する手段が、一部の廻想残滓の廻想スキルのみとなっていた。しかし、廻想スキルも一度使用するとクールタイムが発生。そんなときに回復スキルを持つキャラがいれば…と思っていた。

プレイアブルキャラで回復ができそうなキャラとなると、家入硝子が真っ先に思いついた。公式SNSで公開されているキャラPVを確認してみたところ、家入硝子に加え、狗巻 棘が回復する術を持っていた。こちらが味方に対しても効果があるのかなど、気になるところだ。

そして、一ファンとして驚いたのが吉野順平の存在だ。幼魚と逆罰編がある以上、登場することは当たり前ではあるが、公式SNSでは吉野順平の戦闘シーンも確認できる。プレイアブルキャラクターとして登場した際には、夢の呪術高専1年ズチームが組めるかと思うと、今から胸が熱くなってくる。

「呪術廻戦」ファン注目のポイントが多く用意された本作。あまり詳しくないという人でも、メインストーリーで追体験できることによって、作品の入り口としてもオススメできるゲームとなっている。各ストアやSNSでは、事前登録も受付中となっているので、気になった人はぜひチェックしてみてほしい。

(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会 (C)Sumzap, Inc./TOHO CO., LTD.


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