ルミナリエ 前売り券は半額500円、販売始まる 有料エリアは1時間、「光の装飾」AR体験の特典も

「神戸ルミナリエ」のチケット購入者が体験できる拡張現実(AR)のイメージ。周囲にスマートフォンをかざすと光の装飾が出現する(神戸ルミナリエ組織委員会提供)

 来年1月19~28日に開催される阪神・淡路大震災の追悼行事「神戸ルミナリエ」の組織委員会は20日、神戸市中央区のメリケンパークに初めて設ける有料エリアの前売り券の販売を始めた。従来は歩きながら見上げた光の回廊「ガレリア」を、制限時間内は会場内で鑑賞可能。スマートフォンなどの画面上に、光の装飾を拡張現実(AR)で再現するサービスを購入者の特典で用意する。

 今年の作品テーマは「神戸、未来に輝く光」。メリケンパークの有料エリアには全長70メートルのガレリアと、玄関作品となる「フロントーネ」(幅40メートル、高さ15メートル)を配置する。鑑賞可能な時間帯は午後5時半~9時半で1時間ごとの入場者数を約5千人に絞り、密集を回避する。

 入場料は前売り500円、当日千円(小学生以下は無料)などに設定し、予約段階で入場する時間帯を指定する。当日券の場合、混雑状況によっては希望する時間帯に入場できない可能性があり、組織委は事前購入を呼びかけている。

 有料エリアで鑑賞した人には当日、受け付けでAR体験用のQRコードを手渡す。専用アプリをダウンロードし、QRを読み込めば光の壁かけ装飾「スパッリエーラ」がスマホなどの画面に出現。画面をかざせば360度の全方位に装飾が浮かび上がる。過去のガレリアを日常空間での再現もできる。

 また運営費を確保するため、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングを20日から開始した。3万5千円以上の寄付には有料エリアに希望する時間帯に入れるプレミア鑑賞券を返礼として用意した。神戸市内の宿泊施設で使える1万円分のクーポン券も付く。

 ルミナリエは1995年の第1回以降、毎年12月に開かれてきたが、今回は密集回避のため、神戸市中央区の旧居留地を中心に、光の装飾や作品を10カ所余りに分散。大規模な交通規制を実施せず、警備費を従来より約3割減の1億円弱に圧縮できる見込みという。

 有料チケットの購入は、ローソンチケットのウェブサイトから。問い合わせは神戸ルミナリエ運営事務局TEL078.391.6371(平日午前10時~午後5時) (金 旻革)

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