札幌の映画文化を支え半世紀 23日に「最後」の上映会 映画サークル岡村さん

札幌の映画文化の一角を半世紀にわたり支えたサークルの前代表が今週、最後の上映会に臨みます。

札幌の映画ファンが集まり、上映会などを行っている「札幌映画サークル」で岡村雄二さんは去年3月まで25年間代表を務めました。山口県出身で、高校卒業後に大阪の会社に就職。転勤族だった岡村さんは大好きな映画を通じて転勤先で仲間をつくってきました。札幌から転勤を命じられたのを機に30代前半で退職。その後、札幌の映画配給会社などで働きながらサークル活動を続けてきました。しかし、ことし2月。

岡村雄二さん「一発で見ても肝臓に、自分でも見ても丸い、あ、癌だなって」

5月には膵臓すべてと肝臓の一部を摘出する手術を受けました。一時は生死の境をさまよったという岡村さん。いま、最後の上映会の準備を進めています。盲目の女旅芸人を描いた映画「瞽女GOZE」。当日はモデルとなった瞽女(ごぜ)さんの最後の弟子による「瞽女唄」の演奏会も行われます。

岡村さん「赤字が出たらおれが責任持つって言ってるから。どこ出しても恥ずかしくない企画だと私は思ってます」

先週には映画の告知イベントを開催。想定を上回る来場者に急きょ客席を増やして対応しました。

岡村さん「プレイベントとしては大成功ですよ。よかったよかった」

サークルの仲間たちは、岡村さんの最後の企画をどう見ているのでしょうか。

映画サークルの仲間「宮崎駿みたいに最後最後って言って来年もあるかもしれない」「最後じゃないですね、映画がある限り」

上映会は今月23日、札幌・中央区の共済ホールで行われます。

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