目の前のことを一つ一つ…埼玉パナ・山沢兄弟が後輩にエール 母校・深谷高で講演、今季の活躍誓う

母校で講演する埼玉パナソニックワイルドナイツの山沢拓也選手(左)と弟の京平選手=15日、県立深谷高校

 ラグビーリーグワンの埼玉パナソニックワイルドナイツの山沢拓也選手(29)と弟の京平選手(25)が15日、母校の県立深谷高校(野本志江校長、生徒数541人)で講演した。同校の創立50周年記念と県教育委員会の県道徳教育研究推進モデル校の委託で実施。拓也選手は「目の前のことを一生懸命やってほしい」と後輩らにエールを送った。

 兄弟選手は熊谷市出身。拓也選手は高校3年時に日本代表の合宿に参加し、筑波大学在学時にワイルドナイツに入団した。京平選手も世代別日本代表に選ばれ、明治大学卒業後にワイルドナイツへ入団した。共に中学校の部活動でラグビーを始めている。

 講演会の演題は「『夢の実現』に挑み続けること」。同ワイルドナイツの渉外・広報担当の酒井教全さんがコーディネートした。

 高校卒業後、筑波大学に進んだ拓也選手は、ケガで1年の時しかラグビーができず、2年と3年の時はプレーすることさえもできなかったという。自分でも早く上手になりたいという気持ちがあり、「そのためにはみんなと同じ大学でやるよりは、プロの世界の方がその差が少しでも埋められると思って入団した」と明かした。「最初にゴールをつくるよりも目の前のことを一つ一つ頑張れば、その先に答えが見つかる」と続けた。

 京平選手は高校時代、すでにランニング能力とキックの武器を持っていたという。近いうちに実現したい目標について話し、「これからリーグワンが開催されるので、いい活躍ができるよう、そこに食い込んでいきたい」と意気込んだ。

 山沢兄弟に憧れ、同校に入学したラグビー部元部長の3年生、馬場健太さんは「大きな目標を持つよりも今のことを全力でやれば大きな結果につながることを知った。(両選手から)刺激をもらい自分も成長したい」と話していた。

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