新盛岡市庁舎選び、意見多数 説明会終了、絞り込み時期見えず

渋民公民館で開かれた市民説明会。新庁舎の整備エリアを巡り多様な意見が出た

 盛岡市新庁舎の整備に関する市民説明会は19日、全4回の日程を終えた。市は候補地の内丸、盛岡駅西、盛南の3エリアの利点や課題を説明したが、出席者から意見が百出。「移転すれば中心街は衰退する」「旧都南村との合併協定の約束を守るべき」。年度内としていたエリア選定を後ろ倒しにして市民の声を聞いたが、絞り込みの時期を含め着地点は見えないままだ。

 説明会は7日の中ノ橋通を皮切りに本宮、津志田、渋民で開き、約270人が出席した。「中心街が衰退する」と内丸を推す声に対し、盛南は旧都南村との合併協定書で「最適地として検討」とした経緯から「約束を守ることは大事だ」などと主張。「市の玄関口に」と盛岡駅西を求める意見もあった。

 選定に向けては交通の利便性、地域活性化やまちづくりの視点、将来的な財政面への影響、防災上の危機管理を踏まえるべきなど多様な声が上がった。これらに加え、市営球場や県営球場の跡地活用を促す提案も出た。

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