オオサンショウウオの交雑種を展示 和歌山県立自然博物館「捨てたらアカン、逃がしたらアカン」

オオサンショウウオの交雑個体(和歌山県立自然博物館提供)

 和歌山県海南市船尾の県立自然博物館は、第1展示室でオオサンショウウオの交雑個体を常設展示している。オオサンショウウオは、国の特別天然記念物に指定されている貴重な生物だが、各地でチュウゴクオオサンショウウオとの交雑個体が侵入し、問題になっている。生きた交雑個体の展示を通じ、希少種や外来種の抱える問題について考えてもらう。

 展示している個体は愛知県瀬戸市で捕獲され、同市教育委員会から同館に寄贈された。全長約110センチと約60センチの個体を交代で、1個体ずつ展示する。

 県内では、過去に紀美野町で交雑と思われる個体が捕獲されたことがある。他府県では、在来のオオサンショウウオとチュウゴクオオサンショウウオ、もしくはオオサンショウウオと交雑種がつがいとなって繁殖しているため、遺伝子汚染が問題となっている。

 開館時間は午前9時半~午後5時(入館は午後4時半まで)。月曜休館(月曜が祝日の場合は次の平日)。入館料は大人480円、高校生以下と65歳以上は無料。

© 株式会社紀伊民報