習主席に香港の経済社会情勢を報告

アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が米国時間11月17日に閉幕し、香港を代表して出席した陳茂波・財政長官は夕方、サンフランシスコで今回の訪問について総括した。11月18日の香港メディアによると、陳長官は、会議の開催やさまざまな経済圏とのコミュニケーションを含め、友人を作り、投資を呼び込み、人材を呼び込むという3つの目標はすべて達成されたと指摘。APEC首脳非公式会合での習近平・国家主席との会話内容について問われると、習主席は香港について非常に懸念していると述べ、香港経済情勢や現政府の取り組みについても報告し、特に人材獲得、企業の誘致を挙げたという。

陳長官は続けて「2日間の非公式首脳会談では、誰もが気候変動問題を非常に懸念していた。また、異なる経済間の相互関係についてもっと話し合うことも重要だ。世界的な経済統合により、一つの経済で何が起こってももう一方に影響する」と述べた。同時に、デジタル経済の時代においては、ビジネス、貿易、投資における国境を越えた連携が重要であり、多くの国にとって、いかにしてより多くの投資と貿易を呼び込むかが非常に重要だと指摘した。

2日間にわたる会談中、陳長官は習主席の隣に座り、何度も対話や交流を行ったが、交流の内容についての質問に対し、陳長官は習主席が香港について非常に懸念していることを強調し、その機会も利用したと述べた。新政府発足以来、経済の発展と民生の改善が最優先課題であり、新たな段階では、特に香港の経済情勢について積極的かつ有望な措置が講じられ、主要企業パートナー30社を香港に誘致するなど、企業と人材の獲得を推進したことを紹介したという。

陳長官はまた、香港ではフィンテックウィークや国際金融リーダー投資サミットなどが開催されたばかりであり、来月には中東未来開発イニシアチブがアジア初の会議を香港で開催する予定であることにも言及。これらの活動への参加者の数は、中国市場が巨大であり、香港が粤港澳大湾区の一員であることを反映しており、そのため多くの外国人ビジネスマンがこれらの可能性と機会を見て香港に来ることに興味を持っているとみている。また、投資誘致に関しては、人工知能やビッグデータ、医療やバイオテクノロジー、金融テクノロジー、先端製造や新素材など、香港のイノベーションとテクノロジーの発展に主に焦点を当てていると習主席に紹介した。

中国と米国の首脳会談後の両国関係の改善と、香港が将来より良い雰囲気を生み出すかどうかについて質問されたとき、陳長官は、今回の会談はより多くの対話と発展を示すものであると述べた。首脳非公式会合では、世界最大の経済大国のリーダー間の対話が見たいという発言が聞かれた。世界経済においては、中国と米国がより多くの対話、意思疎通を図り、今後のさまざまなレベルでの協力が世界経済の回復を安定させ、さらには発展を加速させるために非常に重要であると誰もが信じていたという。

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