FIA F2に参戦する宮田莉朋「世界で活躍したいという僕の思いに、多くの皆さんがサポートしてくださった」

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は11月25日、2024年のWEC世界耐久選手権とWRC世界ラリー選手権の参戦体制を発表した。そのなかでTGR WECチャレンジドライバーの宮田莉朋が、WECチームのリザーブドライバーに就任するとともに、F1登竜門として開催されているFIA F2、そして欧州で開催されているヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)に参戦するというビッグサプライズが明らかにされた。

 宮田は「まず、FIA F2とELMSでドライブする機会を与えてくださったモリゾウさんはじめ、TGRの皆さんには感謝の言葉しかありません」とTOYOTA GAZOO Racingのプレスリリースにてコメントを発表した。

「2023年からWECチャレンジプログラムの育成ドライバーに選出されて、チームに帯同して欧州へ行く機会が増えたり、TGR-Eでハイパーカーのシミュレーターテストに参加したり、世界で活躍したいという僕の思いに、多くの皆さんがサポートしてくださいました」

「そういった意味でも皆さんの期待に応えたいですし、これからも感謝の気持ちを持って活動していきたいと改めて感じています。また、今回TGR WECチームのリザーブドライバーにも選んでもらえたことはすごく光栄ですし、自分にもそういうチャンスが生まれてきたことを嬉しく思います」

「この機会を与えてくださったモリゾウさん、佐藤社長をはじめ、TGRの皆さんはもちろんのこと、ヨーロッパのチームの皆さんにも感謝しています。いつ、どんなときでも、レースに出てと言われたら自分がチームに貢献できるようにしっかり準備していきたいです」

 また、TOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)の中嶋一貴副会長は「昨年からWECチャレンジプログラムとして宮田を育成ドライバーに選出し、彼の2024年の活動をプランニングしてきた立場として、FIA F2そしてELMS、このふたつの活動機会を実現できることを嬉しく思いますし、関係者の皆さんに感謝したいです。特に今回のFIA F2参戦は、モリゾウさんが平川のマクラーレンF1リザーブドライバーというチャンスを後押しし、応援してくださったからこそ、切り開くことができたものですし、そこに宮田自身の2023年の活動成果も相まって実現できたものと思います」とコメント。

「宮田にとっては、フォーミュラと耐久、どちらの経験も積みながら、彼の頑張り次第ではその先のさまざまな可能性が開ける素晴らしい機会となります。そんなプログラムを2024年に実現できることは僕自身も非常に嬉しいですし、気の引き締まる思いです」

「今後もグローバルに、様々なチャンスを切り開いていくためのプログラムにしていかなければならないと思いますし、ホセがWEC GT3でドライブするように、経験あるドライバーから若手にフィードバックしていけるような仕組みも作っていきたいです。世界中の拠点間で連携をして、日本人に限らず、様々なドライバーがチャレンジできる環境を作っていく、そんなプログラムにしていきたいです」

 なお、TGR WECチャレンジプログラムでは、エントリーレベルの若手ドライバーを対象とした『WECチャレンジプログラム特別研修』も、世界最高峰レースの体感、海外経験により視野を広げることができ、世界で活躍する選手を輩出することを目標に、2024年も引き続き実施予定とのことだ。

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