市民病院の病院長(41)のパワハラ問題 被害女性は「何人も退職や病気で休んでいることは事実」と激白

三重県の志摩市民病院の病院長が、当時の事務長にパワーハラスメントを行ったとして、懲戒処分を受けた問題。

被害を受けた女性がCBCテレビの取材に応じ、他にも複数の職員がハラスメント行為を受けていると話しました。

(元事務長の女性)
「意味がわからないところで怒られたりとか…」

11月20日、CBCテレビの取材にハラスメント行為を打ち明けたのは、志摩市民病院の元事務長の60代の女性。

女性は2019年に、江角悠太病院長(41)から2019年、「アホか、お前は」「バカなのかお前は、大丈夫か」などの暴言を吐かれました。

女性はその後、精神が不安定になるなどして退職しました。

(元事務長の女性)
「人格否定されるようなことが、退職前にはひどくなってきた気がして、自分に自信がなくなってきた」

市はこうした行為を「パワーハラスメント」と認定し、江角病院長を11月17日付で停職1か月の懲戒処分に…しかし女性は、江角病院長によるパワハラを受けたのは自分だけではないと訴えます。

元事務局長以外は“パワハラと認定されず”

(元事務長の女性)
「何人も退職や病気で休んでいることは事実なので、どうして広く審査しなかったのか」

この問題を巡っては、去年4月に行われた全職員135人に対するアンケート調査の結果、ハラスメント行為を受けた恐れのある職員が、30人以上にのぼったことが、ことし9月の市議会の一般質問で明らかになっていました。

しかし市は、証拠となる音声記録や日時が不透明なため、今回パワハラが認定された元事務長への言動以外は、パワハラと認定できないとしています。

(元事務長の女性)
「風通しよくしてもらって、いい方向にいけばと思う」

江角病院長は、志摩市の聞き取りに対して「指導の一環でハラスメントの認識はなかった」と話しているということです。

市は「職員が意見を述べやすい体制を構築するなど再発防止に努めて参ります」とコメントしています。

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