4歳児負傷の公園石積み崩落事故 87公園で不具合確認 一部立ち入り禁止に 兵庫・尼崎

9日に崩れた公園の石積み。男児が指を負傷した=尼崎市東七松町2(市提供)

 兵庫県尼崎市の芦原公園(同市東七松町2)で9日、砂場の周りにある石積み(高さ約40センチ)の石1個(重さ約30キロ)が崩れ、男児(4)が指を負傷する事故があり、市は20日までに公園など607カ所を調査した。87カ所の公園で石がぐらついたり、石を留めるコンクリートが割れたりしているのを確認し、緊急性の高い場所を立ち入り禁止にした。

 事故は9日午前に発生。崩れた石1個が男児の右手に落ちた。石積みは、積んだ石をコンクリートで補強しており、1966年の公園完成時に設置された。

 市は、管理する全ての公園や市営住宅の広場などを総点検。不具合が確認された87公園のうち、44公園で石を撤去した。石積みが2段以上あり、石を撤去できていない43公園は当該箇所を立ち入り禁止とし、年内に補修する。公立保育所や児童発達支援センターで不具合は確認されなかった。市教育委員会も市立71学校園で調査を進めている。

 同市では60~70年代に多くの公園が整備され、老朽化が課題。原則年1回、市職員が目視や手で触るなどして点検し、2022年度は遊具や園路などを含め390件の補修工事を行ったという。(広畑千春)

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