水蒸気噴出の風評を“払拭”へ…「米1グランプリ」北海道蘭越町のゆめぴりか日本一に 3年ぶり地元の最高賞受賞に喜びの声

水蒸気噴出で風評被害に見舞われた北海道の蘭越町にうれしいニュースが舞い込みました。お米のおいしさ日本一を決める「米1グランプリ」で、蘭越町の農家が作ったゆめぴりかがグランプリに輝きました。「自分のお米で取れたということはもう最高、幸せですね」(蘭越町の農家 安田伸二さん)12回目を迎えた「米1グランプリ」でグランプリを獲得したのは、蘭越町の農家、安田伸二さん(56)です。

グランプリを獲得した安田伸二さん

日本一おいしいコメの称号を勝ち取ることができ、2023年は喜びもひとしおです。蘭越町では6月、地熱発電の掘削中に水蒸気が吹き出し、周辺の水や大気中から硫化水素やヒ素が検出されました。8月末に噴出は止まったものの、コメが売れないなどの風評被害に見舞われました。

地熱発電の掘削中に水蒸気が…

それでも蘭越町で毎年開かれる大会でおいしさをアピールしようと、町内から28戸の農家が参加。全国から出品された過去最多380点の中から、決勝ブロックに6品が進出。そのうち5品を北海道産米が占め、審査員が産地を伏せてコメを食べ比べ、味や香りを審査し、見事、安田さんがグランプリに輝きました。地元農家の最高賞受賞は3年ぶりで、風評被害の払拭にも期待が高まります。

米どころ蘭越町の明るい話題に

「農業用水の基準内であることを確認してから水を使っていた。調査の間は水は使わずにいたので、消費者に分かってもらえると思っていた」(グランプリ受賞 蘭越町の農家 安田伸二さん)「蒸気噴出の問題があったが全国大会で結果が出て本当にうれしい」(金 秀行 蘭越町長)町は米どころ蘭越町のPRへ力を入れたいとしています。

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