前回王者イタリアが本大会出場決定! ウクライナとの直接対決をドローで終え2位死守【ユーロ2024予選】

[写真:Getty Images]

ユーロ2024予選グループC最終節のウクライナ代表vsイタリア代表が20日にドイツのバイ・アレーナで行われ、0-0のドローに終わった。

首位通過を決めたイングランド代表に続く2位通過を懸けた勝ち点13で並ぶ両者の一戦。

勝利で逆転での2位通過となるウクライナは、今回のインターナショナルマッチウィークにテストマッチを組むことなく休養十分の状態で臨んだ。スタメンにはツィガンコフやドヴビク、ムドリク、ジンチェンコといった主力が並んだ。

一方、前大会王者イタリアは直近の北マケドニア代表戦を5-2で勝利し、引き分け以上で突破を決められる状況で敵地での大一番を迎えた。その北マケドニア戦からは先発4人を変更。ダルミアン、ガッティ、ボナヴェントゥーラ、ベラルディに代わってディ・ロレンツォ、ボンジョルノ、フラッテージ、ザニオーロが起用された。

堅い入りも予想されたが、両チームはキックオフ直後から切り替えの速い見応えのある攻防を繰り広げていく。イタリアは開始6分、左CKのショートコーナーからラスパドーリのクロスをファーのザニオーロが頭で折り返すと、中央でフリーのキエーザが右足ボレーで合わせる。だが、ここはシュートをクロスバーの上に外す。

一進一退の攻防が続くなか、ウクライナはスダコフ、イタリアはバレッラとミドルレンジの鋭い枠内シュートでゴールを脅かすが、ドンナルンマ、トルビンと両守護神がビッグセーブで阻む。

以降はイタリアが完全にボールの主導権を握り、相手陣内でハーフコートゲームを展開。29分にはキエーザからの絶妙なスルーパスに抜け出したフラッテージがボックス内でGKと一対一の絶好機を迎えるが、ここはGKトルビンが見事な飛び出しでコースを消してビッグセーブ。その後もサイドを起点に幾度も決定機を作り出したイタリアだったが、ウクライナの粘りの守備を最後までこじ開けることはできなかった。

ゴールレスで折り返した後半、イタリアはラスパドーリを下げてスカマッカを投入。後半もボールを握って押し込む展開のなか、ボックス内で勝負できる生粋のストライカーに仕上げの仕事を託す。だが、前半同様に最後のところで身体を張るウクライナの守備に手を焼く。

一方、逆転突破にはゴールが必要なウクライナはカウンターで幾度か引っくり返す場面を作り出すが、クロス精度や連携の問題で決定機まで持ち込めない。65分にはコノプリアの右クロスにファーで反応したムドリクにビッグチャンスも、角度のないところから放ったシュートはGKドンナルンマの好守に阻まれた。

徐々にウクライナが押し返し始めた流れを受け、スパレッティ監督は後半半ば過ぎにジョルジーニョとザニオーロを下げてクリスタンテ、ポリターノを同ポジションに投入。さらに、キエーザを下げてケアンをピッチに送り出す。

完全に1点勝負の様相を呈すなか、攻撃に厚みを加えたいホームチームはズブコフやシカン、マリノフスキーと後半終盤に続けてアタッカーを投入し、ゴールをこじ開けにかかる。5分が加えられた後半アディショナルタイムにはボックス内でムドリクとクリスタンテが交錯する場面もあったが、このプレーでウクライナにPKは与えられず。

そして、このまま0-0で試合をクローズしたイタリアが、グループ2位を死守してユーロ本大会出場を決めた。一方、逆転突破を逃したウクライナは3位でプレーオフに回ることになった。

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