メルセデス・ベンツ、新型『GLB』を発売。アダプティブハイビームアシストなどを標準装備に

 車格の“B”が示すように4.6メートル級の取り回しの良いサイズ感でありながら、広い室内空間に7人乗車を実現したメルセデス・ベンツの『GLB』が、よりスポーティなエクステリアデザインを採用して登場。安全性や快適性を高めるアダプティブハイビームアシストを標準装備とするなど、さらに磨きを掛けて11月17日より発売が開始されている。

 究極のオフローダーである『Gクラス』からインスピレーションを得たスクエアなエクステリアと、高い悪路走破性を持つ本格的なSUVとしてブランド9車種目のSUVとなったGLBは、今回デザインを刷新するとともにナビゲーションシステムを旗艦サルーン『Sクラス』などに採用の最新世代にアップデートし、安全性や快適性を高めるアダプティブハイビームアシストなどを全モデルに標準装備(AMGラインパッケージ装着車には同プラスが標準)とした。

 さらに快適な乗り心地と軽快なハンドリングを実現するアダプティブダンピングシステム付サスペンションや、ブルメスターのサラウンドサウンドシステムをオプション設定するなど、より充実した内容に進化を遂げている。

 フロントグリルにはメルセデスのSUVに共通する特徴的なデザインのルーバーが装備され、AMGラインパッケージではクローム仕上げのダイヤモンドパターンが無数に散りばめられたシングルルーバーのフロントグリルを採用。さらに新デザインバンパーは、AMGラインパッケージでは下部に広がる台形とその両サイドにも大きく開口するようなデザインを採用することで、よりアグレッシブかつパワフルな造形とした。

 上部にフラットな発光部を配したヘッドライトに加え、リヤでは安定感を演出する新デザインのディフューザーを採用。LEDリヤコンビネーションランプのグラフイックも変更され、よりシャープな印象が与えられている。またホイールデザインも刷新し『GLB 180』と『GLB 200d 4MATIC』の標準仕様には脚元をスポーティに演出する18インチアルミホイールを、同じくAMGラインパッケージには20インチAMGアルミホイールが装着される。

 そのパッケージオプションには各輪のダンピングを最適に連続可変させることで、快適な乗り心地と軽快なハンドリングを実現するアダプティブダンピングシステム付サスペンションと、走行状況に合わせたエンジンサウンドを演出するスポーティーエンジンサウンドも追加し、ダイナミックセレクトスイッチによりコンフォート、スポーツ、スポーツ+の3つのモードを選択することが可能となっている。

従来より長いホイールベースを活かして3列シートを成立させた室内空間は、2列目に140mmの前後スライド調整幅を持つ60:40の分割可倒シートを装備
『GLB 180』の標準仕様も、メルセデスのSUVに共通する特徴的なデザインのルーバーが装備され、よりシャープな印象を与えるヘッドライトデザインとされた
リヤでは安定感を演出する新デザインのディフューザーを採用。LEDリヤコンビネーションランプのグラフイックも変更されている

■近未来のスポーティさを演出するインテリア

 一方のインテリアでも、ハンズオフ検知機能のため新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用した新世代ステアリングは、AMGラインパッケージを選択すると3本のツインスポークを備えた近未来的なスポーティさを演出デザインに。また、レザーアルティコ/ファブリックのシート中央部には100%リサイクルから得られた原料を使用した表皮を採用した。

 従来より長いホイールベースを活かして3列シートを成立させた室内空間は、2列目に140mmの前後スライド調整幅を持つ60:40の分割可倒シートを装備。後ろにスライドさせて乗員に広く快適なレッグスペースを提供したり、前にスライドさせて積載性を向上させたりとフレキシブルな運用が可能なほか、バックレストの角度を8段階も調整可能とし、乗員の快適性にも大きく貢献している。

 ファミリー層に注目の3列目シートは、2列目バックレストのロック解除レバーでワンアクションでのアクセスが可能となり、未使用時には床下に格納することでラゲッジの上部左右空間を犠牲にしない方法が採用された。

 用意されるグレードはパワートレイン別に2機種となり、GLB200dに搭載される2リッター直列4気筒のOM654qは、アルミブロックや可変ジオメトリータービン、マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)機構や最新の尿素SCRなどを採用し、最高出力150PS、最大トルク320Nmを発生する。

 一方、1.4リッター直4ガソリンターボのM282を搭載したFFの180は、三角柱を横に寝かした形状のデルタ型シリンダーヘッドとしてコンパクト化を図り、吸気ダクトにヘルムホルツ共鳴器を採用し、触媒コンバーターには遮音シールを施すなど徹底したノイズ低減策が実施され、排気量1331ccで最高出力136ps、最大トルク200Nmを発生する。

 機能面でも、フラッグシップの『Sクラス』と同等のADAS(先進運転支援システム)となるインテリジェントドライブに、総合テレマティクスのメルセデス・ミー・コネクトなどが標準装備に。自然対話式音声認識操作のAI人工知能インフォテインメントMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)も備え、最新世代のナビゲーションシステムとしてMBUX AR(拡張現実)もオプション設定される。

 その外装色には新色スペクトラルブルーとローズゴールドも追加設定され、ともに右ハンドル仕様となる『GLB 180』が638万円、『GLB 200d 4MATIC』が694万円(いずれも税込)となっている。詳細についてはメルセデス・ベンツの公式サイト(https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glb/overview.html)まで。

ハンズオフ検知機能のため新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用した新世代ステアリングは、AMGラインパッケージを選択すると3本のツインスポークを備えた近未来的なスポーティさを演出デザインに
レザーアルティコ/ファブリックのシート中央部には、100%リサイクルから得られた原料を使用した表皮を採用した
3列目シートは、2列目バックレストのロック解除レバーでワンアクションでのアクセスが可能となり、未使用時には床下に格納することでラゲッジの上部左右空間を犠牲にしない方法が採用された

© 株式会社三栄