弘南鉄道大鰐線(青森県)、2カ月ぶり一部区間再開 全線再開は「12月上旬」

一部区間で運転を再開した弘南鉄道大鰐線の列車から降りる利用者ら=20日午前7時25分ごろ、中央弘前駅

 弘南鉄道(本社青森県平川市)は20日、レール補修などのために運休していた大鰐線(大鰐-中央弘前)のうち、津軽大沢-中央弘前間でおよそ2カ月ぶりに運転を再開した。同社は大鰐線の全線再開時期を「12月上旬」としている。

 同日朝の中央弘前駅は、列車を利用する高校生らで混み合った。大鰐方面行きの始発列車に乗り込んだ小山美駕(みのり)さん(弘前学院聖愛高3年)は「運休中は学校まで40分かけて自転車で通っていた。再開してくれて助かる」と笑顔を見せつつ、度々の運休に「事故なく走るのか不安はある」と吐露した。千年駅から乗車した大学講師の齋藤章吾さん(31)は、「代行バスは時間が前後しがちだったが、電車は時間通りに来るため乗りやすい。大事な地域の足なので運転を続けてほしい」と話した。

 代行バス運行が続く区間の利用者からは要望も。東奥義塾高校に通うため、中央弘前駅から乗車した鎌田康生さん(1年)は「津軽大沢駅からバスに乗り換えるのは不便で、再開を素直に喜べない。早く全線で運転を再開してほしい」と語った。

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