足利・建て替え進む新斎場 運営の指定管理者公募へ 市、月内に募集要項公表

建設工事が進む新斎場。手前は仮設斎場(市ホームページから引用)

 【足利】市は20日の市議会全員協議会で、2024年11月の供用開始に向け建て替え工事が進む新山町の新斎場を運営する指定管理者を公募する方針を明らかにした。指定期間は同年8月1日~29年3月31日の4年8カ月、提案上限額は4億9500万円の予定。今月中に市ホームページで募集要項などを公表し、来年1月まで申請を受け付ける見通しだ。

 旧斎場は、火葬業務を外部委託しながら市が直営していた。現地での建て替えが進む新斎場は、指定管理者が火葬や斎場の使用許可、使用料収納、維持管理などの業務を担う。

 指定管理料は、昨年、対話を通じて民間事業者から事業内容などに関する意見や提案を募る「サウンディング型市場調査」に参加した3社が出した見積額から算定した。提案上限額には、光熱水費および燃料費1億6700万円と修繕費700万円が含まれる見込み。調査では、指定管理者制度での参画に意欲的な声が得られたという。

 募集締め切り後、市指定管理者選定委員会の審査、定例庁議などを経て、来年6月の市議会定例会に議案を提出する。

 この日の全協では議員から「(市内経済を回すためにも)市内の業者に請け負ってもらうのがいいのでは」との意見が出た。早川尚秀(はやかわなおひで)市長は「(新斎場の)設計の段階で、斎場の設計の実績がある業者という条件を付けてしまい、市内業者が1社も入れなかった苦い経験がある。条件が合うなら、地元業者に優先して運営に参画してもらいたい」と話した。

 旧斎場は1976年に稼働し、昨年12月に終了した。現在は火葬炉3基を備える仮設斎場が現地で稼働している。

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