「福定の大イチョウ」鮮やか 和歌山・田辺市中辺路町、晩秋の風物詩

黄葉が見頃になってきた宝泉寺境内の大銀杏(20日、和歌山県田辺市中辺路町福定で)

 和歌山県田辺市中辺路町福定の宝泉寺境内にある大銀杏(いちょう)の黄葉が見頃になってきた。中辺路の晩秋の風物詩を見ようと、県内外から多くの人たちが訪れている。

 市指定天然記念物。幹回り約6メートル、樹高約25メートル、樹齢は400年以上とされる。幹が途中で複数に分かれている特徴的な姿から「千本銀杏」という名前でも親しまれている。

 町内会長の宮原哲夫さん(71)によると、今年は10日ごろから徐々に色づき始め、20日現在で黄葉は8割ほど。「老木になり、昔と比べると葉っぱが小さくなっているのは心配だが、毎年、全国各地から多くの人が見に来てくれてうれしい。今週末が一番の見頃ではないか」と話している。

 そばにある駐車場では黄葉に合わせ、地域住民らが餅や農作物などを販売している。

© 株式会社紀伊民報