職場忘年会の参加意欲、意外な年代が最多に「お酒の席に憧れがある」「むしろ積極的に行きたい」

今年も残り1カ月。忘年会の予定を立て始める人もいるかもしれない。キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「jobQ」を開発・運営する株式会社ライボの調査機関「Job総研」がこのほど、20~50代の社会人男女1037人に実施した「2023年忘年会意識調査」の結果を発表した。

まず、コロナ禍前後の忘年会実施の有無を聞くと、コロナ禍前の19年では58.1%が実施。コロナ禍に入った20年に14.8%と激減し、21年には17.8%、22年は27.2%と回復傾向にあった。今年は「開催あり」が52.3%。「なし」が47.7%となり、4年ぶりに半数を超える結果となった。

次に、今年の忘年会の参加意欲について調査。「参加したい派」は55.8%で過半数を占め、内訳は「とても参加したい」が15.9%、「参加したい」17.0%、「どちらかといえば参加したい」22.9%となった。年代別の回答では20代の「参加したい派」が61.5%で最多となり、次いで30代が54.9%、50代が52.9%、40代が52.9%という結果になった。

今年勤務先の忘年会に参加意欲がある579人にその理由を聞くと「職場の人とのコミュニケーション」が50.9%で最多。次いで「上司との関係構築」が31.3%、「同僚との関係構築」が24.5%と、上位三つがコミュニケーションに関連する回答となった。一方、参加意欲がない458人に理由を聞くと「気を使うのが疲れる」が36.7%で最多となり、次いで「特に必要性を感じない」(33.8%)、「経済的な負担が気になる」(33.2%)などが上がった。

コロナ明けの職場忘年会の必要性について、賛成派からは「リモートだけでは人間関係を構築しにくかったので、オフラインの忘年会には参加していきたい」「コロナ禍に社会人になったので、忘年会などお酒の席に憧れがある。むしろ積極的に行きたい」「リモートが増えてからは忘年会などで職場の人と交流しないと、なじみにくいと痛感」などの意見が集まった。

反対派からは「近年忘年会がなく、その間に必要性を感じなくなった。職場の忘年会は気疲れするのでもういいかも」「コロナ禍でプライベートの時間を大切にするようになった。職場でやる必要性は昔より感じない」「コンプライアンスやハラスメントが問題になりやすいのでお酒が入る忘年会は事故の元ともいえる」などのコメントが寄せられた。

よく「若者は上司との飲みがめんどくさいと感じる」「飲みニケーションは古い」といった話題を聞くことがあるが、意外にも20代が最も忘年会への参加意欲が高い結果となった。コロナ禍前後で就職を経験し、職場の人とコミュニケーションを取りづらかった環境が背景にあることが、調査結果から読み取れた。

(よろず~ニュース編集部)

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