【ジャパンC/危険な人気馬】“消し”はイクイノックス世代の一角 「連対率0%」の厳しい現実

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今週は国内外のトップホースが集結する国際招待競走、第43回ジャパンC(GI、芝2400m)が東京競馬場で行われる。

今年は現役最強馬イクイノックスと、三冠牝馬リバティアイランドの初対決に注目が集まる一戦となった。加えて、昨年の覇者ヴェラアズールや、GI3勝馬タイトルホルダー、昨年の牝馬二冠スターズオンアース、海外GI2勝パンサラッサなど豪華メンバーが終結し、激しい戦いが期待される。

そんな中、昨年のダービー馬ドウデュースが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■前走が大きく負け過ぎのドウデュース

前走の天皇賞・秋では、イクイノックスのライバルとして2番人気の支持を集めたドウデュースだったが、主戦武豊が直前に負傷し、急遽乗り替わりというアクシデント。その影響もあってか精彩を欠くレースぶりで見どころなく7着に敗れてしまった。

今回はダービーを勝った舞台で再びイクイノックスと激突するが、武豊の復帰は叶わず、再度戸崎とのコンビで参戦することとなった。ドバイターフの出走取消からどうもバイオリズムが崩れており、順調さを欠く悪い印象を拭えない。

過去10年、最も好ステップなのが天皇賞・秋組で【6.3.6.36】と、複勝圏に好走した半数が同組からの臨戦だ。しかし、勝ち馬から1秒以上のタイム差で敗れていた馬は【0.0.2.17】と振るわない。ドウデュースの前走は、勝ち馬から1秒4差の7着に敗れており、そこからジャパンCで巻き返すためにはよほど状態を上げないと難しいと考える。

前走が長期休養明け初戦と考えれば、ひと叩きされた今回は状態は上向き、本来の力を発揮できると考えられ、再度イクイノックスやリバティアイランドの対抗馬として人気を集めそうなドウデュース。しかし、鞍上戸崎という点も、後方から決め手で勝負するこの馬にはタイプ的に合わない印象で、妙味ほど信頼できない。ここは思い切って「消し」でいきたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

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