金や銀にプラチナも 残骨灰からの貴金属の売却で2000万円 「収入として役立てる」 広島市

金など希少金属の価格が上り続ける中、これまで廃棄されていたところから金や銀などを取り出して活用しようという取り組みが進んでいます。

広島市では去年4月から12月までの間に市営の火葬場4か所で出た「残骨灰」約27tの中から▽銀(約2800g)、▽パラジウム(約1400g)、▽金(約1200g)、▽プラチナ(約30g)を取り出し、およそ1990万円で売却しました。

一方、これまでの処分費用はおよそ20万円でしたが、選別作業の委託費用はおよそ407万円となりました。

「残骨灰」とは、火葬後に遺族などによる収骨が行われた後に残る骨や灰のことで、例えば「金」は、亡くなった人の歯の治療で使われた銀歯に含まれていた可能性があり、また「プラチナ」はペースメーカーなどに含まれていることがあります。

「残骨灰」からの貴金属の収益化については、2020年に実施した市民アンケートで、回答者のおよそ7割が賛同を示したことと、全国の政令市の多くで実施されていることなどから、広島市は、今年度もこの取り組みを継続するとしています。

広島市 健康福祉局環境衛生課 舟原康博 課長
「広島市では、回収できる貴金属をなるべく回収して市場に還元するべきだと考えている。市の収入として行政に役に立てたい」

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