巨大〝茶色〟トトロ 先月までは緑色でした…【長野・松本市】

松本市の民家にそびえる大きな木。あの人気映画のキャラクターがモチーフです。
毎年木を整える男性にはある思いがありました。

松本市笹賀の市道を走っていると…姿を現します。

■記者
「ありましたよ、これはすごい『となりのトトロ』です」

高さ3メートル、横幅1.8メートルの大きなトトロ。作ったのは、この家に住む上條甲吾さん(62)です。ヒノキ科のメタセコイアを刈り込み、形にしました。

■上條甲吾さん
「(目は)白い皿をひっくり返してそこに黒いゴムを(付けた)。ひげは竹ひごですねたこ揚げとか作る」

口はプラスチックで作ったそうです。本家のトトロは灰色ですが、茶色です。

■上條甲吾さん
「(例年は)この時期だと目を取っちゃう落葉樹なのである人が茶色もいいという話になって、今年は残してこのままいく」

先月まではこの鮮やかな緑色でした。

■上條甲吾さん
「俺はやっぱり緑かな(笑)」

人気キャラクターをかたどるようになったのは、10年前。きっかけは…。

■上條甲吾さん
「女房ががんで亡くなった」

2015年に妻の敦美さん(当時56歳)ががんで他界。
2013年にがんを宣告されると、元気になってほしい、そんな思いから作り始めました。

■上條甲吾さん
「トトロは好き、とにかく好きだった」

作った当時は目だけでしたが、口やひげを付けたり試行錯誤を重ね、今年ようやく完成しました。隣には映画の中に出てくるバス停まで。

■上條甲吾さん
「孫も皆好きで。傘を持ってきて(写真を)撮ったりして喜んでいる。傘がよく合うその第一号が女房だった。(今後も)恥じぬようにきれいに作らないと」

松本市にたたずむ大きなトトロ。
ひと際目を引くその木には、男性の思いが詰まっていました。

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