宮田莉朋の加入を歓迎するクール・レーシング「彼をサポートできるかどうかは我々次第」とラピエール

 トヨタGAZOO RacingのWECチャレンジプログラムに属する宮田莉朋は、2024年にクール・レーシングからELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにデビューを飾る。

 11月20日、TGRは2024年の宮田の活動として、FIA F2への参戦、WEC・TGRチームのリザーブドライバー就任とともに、ELMSのLMP2クラスに参戦することを明らかにした。このTGRの発表と同時に、クール・レーシングが宮田の加入をアナウンス。宮田は来季、37号車オレカ07・ギブソンをドライブする予定だ。なお、クール・レーシングは10月、若手スペイン人ドライバーのロレンツォ・フルクサの加入も明らかにしている。

 クール・レーシングは2023年、ELMS・LMP2クラスに1台、LMP2プロ/アマクラスに1台のオレカ07・ギブソンで参戦し、ル・マン24時間レースにも2台体制でエントリーした。プロ/アマの37号車では、チームの共同創始者であるニコラ・ラピエールもステアリングを握っている。ラピエールは過去に、トヨタGAZOO RacingからWECのLMP1クラスに参戦していた。

 このほか、ELMSではLMP3クラスに1台のリジェJS P320・ニッサンをエントリーさせ、シリーズタイトルも獲得している。

クール・レーシングが2023年のELMS&ル・マン24時間に投入した2台のオレカ07・ギブソン。宮田はスーパーフォーミュラで馴染み深いゼッケン『37』をドライブすることになる。

 2023年のWEC第6戦富士でケッセル・レーシングから世界的な耐久レースへのデビューを果たした宮田は、2024シーズンからのELMS参戦にあたり、「クール・レーシングに加入し、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参加できることに興奮しています」とコメントしている。

「クール・レーシングは経験が豊富なので、ELMSで耐久レースやLMP2カーの特性などを学ぶことが、楽しみです。チームスタッフやチームメイトから学び、チームに貢献できるように頑張ります」

 ホセ・マリア・ロペスはレシャド・デ・ゲルスとヴラド・ロムコと組んで2023年のELMSに出場しており、宮田はクール・レーシングのELMSラインアップに加わるこの2シーズンでふたり目のトヨタ関連ドライバーとなる。

「我々はこの関係を継続できることに興奮しており、我々のチームに信頼を寄せてくれたトヨタGazoo Racingに感謝したい」とラピエールは語っている。

「莉朋はこれまで出場したすべてのシリーズで速さを見せ、多くの成功とチャンピオンタイトルを獲得してきた。 彼にとって新たなチャンピオンシップとなるELMSでも同様の成果が得られるように彼をサポートできるかどうかは、我々次第だ」

「このニュースは、若いドライバーに寄り添うという我々の理念にぴったりだ。このような才能あるドライバーを我々に迎えられるのは、ある種の責任であると同時に素晴らしい機会でもある」

「彼は、競争の激しいシリーズでのこれまでの経験を活かしてくれるだろう。それは競争力の高さで知られるLMP2クラスにとって、良いことだ」

宮田莉朋とともに2024年ELMSのクール・レーシングのLMP2ラインアップに加わるロレンツォ・フルクサ(右)と、チームの共同創始者であるニコラ・ラピエール

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