ニューロティカ×チャラン・ポ・ランタン - 相思相愛、似た者同士!? 新宿ロフト出演回数最多バンドと世界を股にかける姉妹ユニットによる、初のツーマンライブが実現!

ももちゃんはあっちゃんのピエロメイクが似合う、数少ない一人(カタル)

──11月24日(金)、下北沢SHELTERにて『ATTACK FROM LIVEHOUSE 2 ニューロティカ×チャラン・ポ・ランタン』が開催決定! この2組でのツーマンは初めてですよね?

もも:そうなんです。以前、私たちが主催する『女をなめんなよスペシャル』(2014年)に出てもらったけど、ツーマンはなかったですよね?

アツシ:川崎クラブチッタでやった、ロフトプラスワンのイベント(2015年)でも一緒になったけど、ツーマンはないね。

──そもそもの出会いは、イベントでの共演なんですか?

アツシ:出会いは俺が個人的にチャラン・ポ・ランタンが好きで、ライブを観に行ってたら、田沼ちゃん(SMA)がいて。「何してるの?」って聞かれたから、「けっこう好きで見に来てるんだよ」って言ったら、田沼ちゃんも先物買いでライブに来てたみたいで、「さすが、目が早い!」って言われて。俺、やっぱり見る目あるなぁと思って。業界入って、新人発掘でもしようかな? と思ったもん(笑)。

もも:田沼さんは私たちがSMAにいた頃、ニューロティカと仲良いって自慢してて。「俺は5人目のニューロティカだ」とか言ってるから、「何言ってんだろ?」と思ってた(笑)。

アツシ:え、そんなこと言ってたの? 聞いてねぇぞ、そんなの(笑)。

小春:いるよね、そういうこと言うファン(笑)。

──あっちゃんがチャラン・ポ・ランタンが好きで、ライブに行ってたのは驚きです!

もも:でも、そのときは挨拶くらいで、すぐに共演することもなかったんですけど。イベントをやるって話になったときにお願いして、ようやく対バンできたんです。

アツシ:あの日は面白かったね~。

もも:面白かった! 一緒にコラボしたとき、「私もあっちゃんと同じメイクがしたい」って言って、ピエロのメイクをしてもらって。

──以前、カタルさんが、「ももちゃんはあっちゃんのメイクが似合う、数少ない一人」って言ってましたよね?

カタル:そう。いろんな人にあっちゃんのメイクやったけど、意外と似合う人っていなくて。

もも:自分で見てもめちゃくちゃ似合うから、「今後はこれで行こうかな?」と思った(笑)。

──わはは。その後、チャラン・ポ・ランタンが映画『あっちゃん』(2015年)のテーマソング「泣き虫ピエロ」を書き下ろしたりと、交流が深まっていきます。

アツシ:それも田沼ちゃんが「アイツらがあっちゃんのこと好きだっていうから、『曲作ってやれ』って言っといたよ」って言ってて。その後、すぐに曲ができてきたから、「え、ホントに作ってくれたの!?」ってびっくりしちゃった(笑)。あれは嬉しかったなぁ。

もも:やっぱり気持ちがあるとね、すぐに曲もできるんですよ。

──あっちゃんは最初、チャラン・ポ・ランタンのどこに惹かれたんですか?

アツシ:ロフトのスタッフが、「この子たち良いですよ」って勧めてくれて、サンプルCDを聴いたらハマっちゃって。ピエロだからというわけじゃなくて、やっぱり音楽ですね。楽曲もリズムも歌も声も全部いい! もう、全部が僕のワールドにハマりましたね。

カタル:普段は「音楽のことが全く分からない」って言ってるあっちゃんがこれだけ語るんだから、よっぽどハマったんだろうね(笑)。

もも:でも、映画『あっちゃん』とか見てて、私も音楽のこと全然分からないから。レコーディングのシーンで、「立ってるマイクじゃ歌えない」って言って、ハンドマイクで歌ってるのを観て、「めっちゃよく分かる」と思って。いまでこそ立ってるマイクで歌ってるけど、私も変わらず音楽のこと分からないし、感覚だけでやってるから。そういうところも似てるところあるなと思って。私、ホントに今も音楽のこと、全然分からないんです。

小春:うん、全然分かってない(笑)。レコーディングもすぐ飽きちゃうしね。

アツシ:一緒一緒! 俺も自分の歌入れが終わると、あとは任せてすぐに帰っちゃう。で、音ができてから「わぁ、変わったなぁ!」ってビックリするの(笑)。

もも:ウチもこの人(小春)がマルチで何でもやってくれるから、全部任せちゃってて。あっちゃんとカタルさんの関係性に似てるかも。

──あと、あっちゃんは「ももちゃんの歌声が日本一好きだ」って言ってましたよね。

もも:あははは、嬉しいな。

アツシ:やっぱ、歌謡曲っぽいっていうのもあるのかな? すごい好き。

カタル:こんなあっちゃん、見たことないよ。他のバンドと一緒にやるときも、リハも見やしないし。ここまで言うってのは、よっぽど好きなんだね。

アツシ:俺がチャラン・ポ・ランタンがすごい好きで観に行ってて、イベントで一緒にやったときにウチのお客さんが「あっちゃん、こういうの好きなんですね。分かります!」って賛同してくれたのも嬉しかったな。

生まれた年も全然違うけど、ニューロティカと同じ時代にやってて良かった!(もも)

──逆にチャラン・ポ・ランタンは、ニューロティカのどこに惹かれました?

もも:日本武道館を観に行ったときに思ったのは、ジャンルも楽器も全然違うけど、なにか通ずるものがあるなってことで。「カッコいいな!」と思ったし、やってることは全然違うけど、「私たちもこういうことを長くやっていきたいな」と思いました。自分たちのスタイルやスタンスを貫いてるって、本当にカッコいいなと思ったし、感動したよね。

小春:そうだね、やめるのは簡単だから。

カタル:俺たち、これしかできないってところでやってるだけなんだけどね(笑)。

アツシ:ギリギリのところでね。で、寸劇とかやって水を濁して。

カタル:水を濁しちゃうんだ(笑)。

もも:私らこそ、これしかできなくてやってるけど。「長くやり続けることって、こんなカッコいいんだ!」と思ったし、迷わずやり続けることの意味を感じたよね。

アツシ:…………。

カタル:褒められすぎて、黙っちゃった(笑)。

もも:生まれた年も全然違うけど、ニューロティカと同じ時代にやってて良かったよね?

小春:それは良かったね、ホントにね。

もも:武道館を観てて、こうやって奇跡的に同じ時代に音楽できて良かったなと思ったな。ライブって生ものだから、いつ観れなくなるか分からないし。私たちだっていつまでできるか分からないし、姉妹だからって永遠があるわけじゃないからね。いつか大喧嘩してやめるかも知れないし、私もフラッと海外行っちゃうかもしれないし……。

小春:女って飽きやすいからね。あと、男が変わると急に気が変わるから!

アツシカタル:わはははは!(笑)

もも:確かに、女同士は友情みたいなのもないからね。

小春:男のバンドと訳が違うよね? 男って女がいくら変わっても分けて考えられるし、バンドも続けられるんだけど。女ってそれができないから、ブレブレなのよ。

アツシ:あはは。小春ちゃん、輪をかけて強くなってるなぁ(笑)。

小春:あと、なんか思い返すと、結成当初の10年以上前から、ロフト系列の対バンで会ってるアーティストの人って、いまも変わらず良いなと思える人たちなんだよね。いまが悪い時代ってわけじゃないけど、あの頃はいい時代だったなって思う。

もも:確かに10年くらい前のあの時期に会ったバンドって、いまでもカッコいいし。

──ロフトをおだてるわけじゃないですけど、ロフトの磁場に寄せられて集まってきたアーティストってのもあるかもしれなくて。ロティカもすごく顔が広いですけど、長く深く付き合ってるバンドってロフトで仲良くなったバンドですよね?

アツシ:そうだね。特に昔はロフトに対する愛がクソくらい強い人が多くて、毎日のようにみんながロフトに集まって飲んでたから。10時半にロフトに行くと、飲み会が始まって。

小春:私たちもロフトの深夜イベントに出たときとか、いなくてもいいのにずっと朝までいて。あの頃はアイリッシュ系のパンクバンドとよく一緒にやってたよね? 私たち、ハートはパンクのような気持ちでやってはいるものの、パンクイベントによく出てたわけじゃないんで。ロフトの深夜イベントで、めちゃくちゃ盛り上がった瞬間にお客さんって殴り合うってことを初めて知って(笑)。「スゴい! めちゃくちゃ殴り合ってる!! これが盛り上がってるっていうことなの!?」って驚いたり。

もも:私はまだ未成年だったから、お酒は飲めなかったけど。「ライブハウスってこういうところなんだ、楽しい!」っていうのはロフトで教えてもらった感じはする。

──今回、ニューロティカとチャラン・ポ・ランタンのツーマンライブという話を受けて、それぞれどう思いましたか?

もも:「やったぁ!」って思った。

小春:下北沢SHELTERで大丈夫かな? 満ち満ちになるんじゃない?(笑)

アツシ:俺はやっぱり嬉しいかったですね。チャラン・ポ・ランタンは最後の切り札として取ってあるから、ロフトが面白そうだと思ってこれを企画してくれたのが嬉しいし、2人がOKしてくれたのが嬉しかったな。

カタル:ウチは今年、1~10月までロフトで『ビッグ・ウェンズデー』って対バンシリーズをやってきて、10月で終わって野音があって。11月にはチャラン・ポ・ランタンと対バンが決まってたから、この流れがすごいなと思って。

──『ビッグ・ウェンズデー』の番外編って感じで、すごく良いですよね。

カタル:ホントに。ウチは下北沢SHELTERでやる機会も少なかったりするから、そこでチャラン・ポ・ランタンとやれるのもすごく嬉しいしね。

アツシ:じゃあ、この日は下痢になるまで飲みますか!?(笑)

40周年を越えて初海外?! 俄然やる気出てきた!!(アツシ)

アツシ:この前ドイツに行っていたみたいだけど、ドイツは呼ばれて行ったの?

もも:そう。呼ばれて行って、ライブしてきた。

アツシ:俺、昔からドイツって気になっててさぁ……。

カタル:また、そういうことを言って。連れてけってこと?(笑)

もも小春:あははは、ヤバい!

アツシ:ドイツではカフェみたいなところでライブやるの?

小春:この間やったのは、レストランの2階にあるスペースだったり。

もも:雰囲気的に言うと、古くない東京キネマ倶楽部みたいな会場だったり。去年もドイツにツアー行ったり、ドイツは縁があってよく呼ばれて行ってるんですけど。海外に行くと環境が違うから、息抜きにもなって良いですよ。

アツシ:街に出て、刺激受けちゃうんでしょ? 俺だったら部屋でビール飲んで、寝てると思うけど(笑)。でも、YouTubeを見ても、チャラン・ポ・ランタンは海外の風景がよく似合ってるよね。

もも:海外とか行くと、アコーディオンが海外の楽器なのに、日本っぽいというか。「日本のジャンルや音楽がミックスされてるのが不思議だ」って言われて。

小春:昔の歌謡曲とか、よくアコーディオンが使われてるから、日本人には馴染みのある音なんだけど、海外の人はそれが不思議みたいで。あとウチらが背が小さいから、「こいつらはどこの誰なんだろう?」って思うらしい。

もも:服装とかも、「多分だけど、これは日本で流行ってるファッションでは……ないよね?」みたいな(笑)。だから、ヘンテコな格好で不思議な音楽やってる子たちみたいに思われて、「なんで、こんなことになってるの?」みたいな感じで受け入れられてるけど。私たちにとっては、それが普通だから。どこに行ってもアウェイっていうか、日本でも海外でもそうだから、どこに行ってもいつも通りやるだけで。

──でも、それだけ独創性があるってことですよね。ピエロ姿のおじさんがパンクロックやってるの見ても、「多分だけど、これは日本で流行ってるミュージックでは……ないよね?」って言われると思いますけど(笑)。

もも:それ楽しいなぁ! ニューロティカにドイツでライブやってもらいたいな。「これがジャパニーズパンクか!」って勘違いされるかもしれない(笑)。

アツシ:いや、俺は緊張しいだから、なにか言われたら「え、ダメですか!?」ってなっちゃうかも(笑)。

もも:大丈夫、ウチらも関係なしに日本語で歌っちゃってるから。

小春:MCでも分かんないと思って、「お前ら、分かってないと思うけど……」ってベラベラ喋っちゃって、日本語が分かる人がポロポロ笑うみたいな(笑)。

──いいですね、ニューロティカ海外進出計画!(笑) カタルさんとかは、海外でのライブにすごく興味あるでしょう?

カタル:あるよ、すごく行きたいけどね。英語喋れないから、あっちゃんがMC全然できなかったらどうしよう? とか考えちゃう。

もも:いつも通りでいいんですよ。海外行ったら、小春なんて全然喋らないし。

──あっちゃんのMCがややウケっていうのは、日本でも海外でも一緒ですからね(笑)。

小春:ロフトが企画して、海外ツアーとかやればいいんじゃないの? 「東京の地下にあるライブハウスが、そのまま海外にやってきた」みたいな。

もも:日本のバンドを、そのまま海外に持っていくみたいなツアーね。ロフトで始まって、海外を廻って、またロフトに帰ってくるみたいなツアー、どうですか?(笑)

小春:良いね。カナダとかに日本のインディーズばっかり好きな、海外の金持ちとかいるから。そういう金持ちのところに乗り込んだらいいよ(笑)。前に私ら、カナダのツアーに行ったときは、一人だけの金持ちに呼ばれて。そのときはgroup_inouとZAZEN BOYSとウチらと3グループでツアー回ったんですよ。だから、ただ一人の金持ちを捕まえれば大丈夫!

アツシ:素晴らしい! それはやってみたいね。

もも:あっちゃんは駄菓子持っていったら、超喜ばれるよ(笑)。日本のお菓子はどの世界に持っていっても喜ばれるし、私たちも海外でおやつ食べても「日本のお菓子が一番美味しいな」って思うし。グミとか、超人気だよ。日本のスナックはブランドだからね。

アツシ:お~! 俄然、やる気出てきた!!

──わははは。ロック魂じゃなくて、お菓子屋さん魂に火が着いちゃった(笑)。しかし、チャラン・ポ・ランタンのお二人は海外に行っていろいろ見て来てるから、発想が違いますね。

アツシ:いや、ホントに。ずっと2人の話を聞いてたい。

小春:私ら、活動し始めて14年なんですけど。この小さい島で10年以上やってると、なんとなく活動範囲や1年間のルーティンも決まってきて。来るお客さんもなんとなく似てきてみたいな感じになると、簡単に言うとマンネリ化しやすいから。それもあって海外に行くとまっさらになれるというか、出始めのミュージシャンになれて。「なんでもやります」ってテンションでできるようになるから、急に朝9時に「今日、昼からやるよ」って言われて、「え、マジで?」とか思いながら、やれちゃったり。

もも:「2時間後に芸術大学の庭でやるよ」って言われて、やったもんね。

小春:日本だったら断るけどね(笑)。そういうまっさらな気持ちになるのもいいですよ。

カタル:そうかぁ~。ウチらも40周年っていうけど、まだやれてないこといっぱいあるから。40周年越えて、初海外っていうのもいいかもね。

──それじゃないですか? 40周年を迎えて、またイチからニューロティカをやるくらいの気持ちで、海外進出っていう。

アツシ:え~~? ちょっとゆっくりしようよ、40年走り続けてきたんだからさ(笑)。

もも:あはは。でも武道館終わって、すぐに野音を発表してとか、本当に走り続けてますもんね。そういうのを見ると、「やっぱり走り続けることだな」みたいに思うし。「ニューロティカがあんな走ってるんだから、走らないわけにいかないな」と思うし。

カタル:走り続けてないと倒れちゃうからね(笑)。

小春:私もドイツでも1日、スケジュールに隙間が空いて。「ここ休みじゃない? 休みだ休みだ!」って言ったら、十何年ぶりに高熱出ちゃって(笑)。「あ~、休みだとか浮かれちゃいけないんだ」って反省した。マグロみたいに泳ぎ続けないとダメなんだなって。

アツシ:いいね。新曲「休みって言っちゃダメ」にしようか?(笑)

ももって多分、あっちゃんみたいなおばさんになるんじゃない?(小春)

──あはは。ニューロティカとツーマンをやるに当たって、なにか作戦はあります?

もも:え~、なんだろう? でも、いつも通りやりたいですね。楽しむだけです。

アツシ:ウチもそうかな。チャラン・ポ・ランタンとのツーマンを楽しむだけ!

カタル:あっちゃんはチャラン・ポ・ランタンと一緒に歌うんでしょ?

アツシ:そうそう。自分の歌もろくに歌えないのにね(笑)。賑やかしで頑張ります。

──わぁ、すごい楽しみです! あっちゃんがチャラン・ポ・ランタンに加わるんですか?

もも:私たちもニューロティカに加わるし、両方やりますよ。

カタル:2人にあっちゃんが加わって歌うって、すごい楽しみだけど大丈夫かな? と思って、今から心配してる。

アツシ:大丈夫じゃないよ! 『ビッグ・ウェンズデー』で人の曲、1曲もちゃんと歌えなかったんだから(笑)。コラボは向いてないことがよ~く分かった!

カタル:あはは。でも野音も終わって、40周年に向かうスタートになるライブだし。また、新しいあっちゃんが見れるかもしれないから楽しみですよ。

もも:うん、楽しいのは間違いないと思う。

──あっちゃんが歌いやすいように、テンポだけ早めにしてもらっていいですか?(笑)

小春:大丈夫! テンポの早い曲を選んだから。

カタル:あとは歌が入るところで「せ~の!」って言ってもらえば大丈夫だと思う(笑)。

──ニューロティカにチャラン・ポ・ランタンが加わってのコラボも、めちゃくちゃ楽しみですね。アコーディオンに女性の声って、普段ない音が入ってくるのがすごく良いです。

アツシ:じゃあ、僕はバンジョーでも弾こうか?

カタル:いい、いい。余計なことはしなくていいから(笑)。

小春:……思ったけど、ももって多分、あっちゃんみたいなおばさんになるんじゃない?

もも:ねぇ、それ私も思ってたんだけど(笑)。

小春:おばさんになったら、「私、バンジョー弾こうか?」「いい、いい」とかやってそう(笑)。あと、「入るところ分からないから、ポンポンってして」とか言いそうだし。

アツシ:俺、レコーディングのとき、カタルが「1、2、3」って合図してくれるんだけど、分からないから「1、2、3、4」まで待っちゃったりしてる。

もも:あはは、一緒一緒!(笑)

小春:あと、ももはハモれないから、「ハモリで3度上」とか言っても「分かんない分かんない」って。「それを録音してくれるか、主旋律しか歌わない!」って諦めちゃうの。

アツシ:俺はハモりを入れられると、「……イジワルしてるんですか?」って思っちゃう。

カタル:「邪魔しないでよ!」って言うもんね(笑)。

もも:めっちゃ分かる! あっちゃんに似てるなって、さっきからずっと思ってた(笑)。私、メトロノームと仲良くなれなくて、テンポ刻まれると怖くなっちゃうの。

アツシ:俺はメトロノームのテンポで刻んでるんだけど、足のほうが早くて追い越しちゃう。

小春:あ~~、ヤバい! 本当にももと一緒だ(笑)。ももはタンバリンとかマラカスとかやると、全然テンポと合ってないし。テンポが分からなくなると振り続けちゃうから、「もう、マイクから離して!」って言って。

アツシ:俺はサビで手を振る曲で、サビからだと分からなくなっちゃうから、曲の最初からず~っと手を振り続けてる(笑)。

もも:共感するわぁ~。いますでにそうだから、もう治らないと思うし。

小春:むしろそういう要素が強くなって、あっちゃんみたいなおばさんになるんだよ(笑)。

カタル:あははは、面白いなぁ~(笑)。思うんだけど、俺はももちゃんのそういう話を聞いて「可愛いなぁ」と思うけど、あっちゃんに同じことされたら「どうなの?」って思うじゃない?(笑) でも、ロティカのお客さんはあっちゃんを見て「可愛いな」と思ってるかもしれなくて。

小春:きっとそうだよ。私もももを見て「なんで?」と思うだけだもん。

カタル:そうだよね、きっと(笑)。やっぱり、俺と小春ちゃんは立場が一緒なんだね。

──ロティカとチャラン・ポ・ランタンって、似た者同士だったんですね!

もも:そうですね。でも、いいコンビなんだろうなって思う、こういうのが。

小春:「こういうコンビが長続きしますよ」って、他のバンドにも教えてあげたいね。たとえば、あっちゃんとももだったら、バンドとして成立しないもん(笑)。

もも:私、私はパッションだけでやってる動く人形ですから(笑)。「楽しい! 好き!」って気持ちだけでやってて、音楽的なことは何ひとつ喋れないし、これからも私からそういうものは一切生まれてこないと思うもん。

カタル:いや、それでもももちゃんの変わりになるボーカルは誰もいないし、それでいいんだと思うよ。あっちゃんはマズイと思うけど。

小春:身内はそう思っちゃうよね(笑)。新曲を作っても、「いいね!」しか言わないから、「こいつ、本当に聴いてんのかな?」と思うときあるもん。

カタル:あっちゃんなんて、「いいね! 誰が歌うの?」って言うからね!?(笑)

アツシ:ももちゃんも今度使っていいよ、「誰が歌うの?」って(笑)。

もも:あははは。でも、すごく似てるってことはよく分かったね。また、ツーマンライブが楽しみになってきた!

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