ハンドボール強豪高に活躍の場を 環太平洋大部員が大会開催へCF

IPU杯に向けて話し合う前田監督(右)とハンドボール部員=環太平洋大

 環太平洋大(岡山市東区瀬戸町観音寺)のハンドボール部が12月、高校の全国強豪チームが集う「IPU杯ハンドボール選手権大会」を同大で開く。公式戦出場がかなわない選手が活躍する場を設け、7人対抗でゴールを奪い合うゲームを存分に楽しんでもらおうと企画。開催費をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 強豪高には選手が多く所属する一方、ベンチ入り人数の制限から「公式戦に出ることなく高校生活を終える生徒が少なくない」と同大男子チームの前田誠一監督(44)。日本代表で活躍した経験から「競技の魅力はゲームに出場してこそ味わえる」といい、2016年から同大主催のIPU杯で試合の場を提供してきた。

 将来的に小中学生の参加も視野に入れ、主催を大学からハンドボール部に移行した今年の大会には、男女10チーム程度が参加。リーグ戦と決勝トーナメントで複数の試合があり、ベンチ入りの人数制限はなく所属選手なら誰でも出場できる。男子は12月9、10日、女子は同月下旬を予定し、運営は同大部員が担当。ゲームの迫力やスピード感を間近で感じてもらうため、観戦は無料という。

 「試合に出られる喜びや支えてくれる人への感謝に気付く機会になる」と女子キャプテンの3年山下加菜恵さん(21)。前田監督は「日本のハンドボール界の今後を担う高校生たちのため、活躍の可能性を広げる大会にする」と意気込む。

 CFは山陽新聞社や中国銀行などが運営する「晴れ!フレ!岡山」のサービスを活用。100万円を目標に12月6日まで募る。詳細、支援は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/131357)。

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