遠州灘で親ウナギ放流 漁獲量回復目指し

放流するウナギを手にする、活動の発起人で仲卸会社の加茂仙一郎社長=21日午後、浜松市

 浜松市の地元漁協や販売組合でつくる団体などは21日、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの漁獲量回復を目指し、浜名湖で捕獲した天然の親ウナギ321匹(約124キロ)を遠州灘に放流した。今後、年内に2回放流する予定。

 ニホンウナギはマリアナ海溝が産卵場所とされる。親ウナギ放流は、日本近海に戻る稚魚を増やすのが狙いで、2011年に始まった。団体では、天然親ウナギを市場で買い取る資金を募るため、今年8~9月にクラウドファンディングを実施。73万円を集めた。

 21日は、親ウナギを載せた漁船が舞阪漁港(浜松市)を出発。波が高くうねる中、沖合に放流した。

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