探偵アニメを参考に「時限発火装置」で兄と放火 39歳の男に懲役8年の実刑判決 「 “保険金で兄の生活立て直し” は無責任で短絡的」

4年前、広島市で「時限発火装置」を使って住宅に放火し、保険金をだましとろうとした男の裁判員裁判で、広島地裁は懲役8年の判決を言い渡しました。

判決によりますと、東京・練馬区の無職・筒井俊 被告(39)は実の兄(48)と共謀し、2019年12月、広島市東区にある親族所有の住宅に、探偵アニメを参考に時限発火装置で放火し、隣りの住宅とあわせて2棟を全焼させ、翌年、この火事による保険金3600万円余りをだまし取ろうとしました。

21日の判決で広島地裁の 後藤有己 裁判長は、「筒井被告が保険の契約を結び、時限発火装置を提案するなど段取りを整えた」と指摘。その上で、「兄の住宅ローン返済などを支援する中、保険金で生活を立て直す目的だったとうかがえるが、周辺住民らの命を危険にさらすのは無責任で短絡的といえ、その意思決定は厳しく非難されるべきだ」として、懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

兄はすでに懲役7年の実刑判決が確定しています。

© 株式会社中国放送