宮田莉朋のチームメイトはプジョー育成の20歳。クール・レーシング、ELMS37号車の“フレッシュ”トリオを確定

 11月21日、クール・レーシングは2024年のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ/LMP2クラスに参戦するドライバーとして、マルテ・ヤコブセンを継続起用すると発表した。

 プジョーのジュニアドライバーでもあるヤコブセンは、前日に発表されたトヨタGAZOO RacingのWECチャレンジ・プログラムドライバーである宮田莉朋、そして先月明らかにされていたロレンツォ・フルクサとトリオを結成し、37号車オレカ07・ギブソンをドライブする。

 デンマーク出身、20歳になったばかりのヤコブセンは2023年のELMSではLMP2プロ/アマクラスに参戦したが、来季はLMP2のオーバーオールへとステップアップを果たすことになった。なお、フルクサは来季開始時点で19歳、宮田がもっとも年長の24歳と、フレッシュなトリオ結成となった。

 ヤコブセンは過去2シーズン、クール・レーシングでELMSを戦い、4回のクラス優勝、LMP3クラスのタイトル、そしてLMP2プロ/アマではランキング2位を手にしている。

「すでにELMSで2シーズンをともに過ごした後、クール・レーシングとのコラボレーションを継続できることに、とりわけ興奮している」とヤコブセンは語った。

「僕は技術スタッフを含めてチームのことをよく知っており、スポーツの面で非常にプロフェッショナルであり、人間の面でも優れたこの素晴らしい雰囲気の中でレースを続けられることを、うれしく思っている」

「LMP2プロ/アマからLMP2への移行は、僕にとって新たな一歩だ。莉朋、ロレンツォ、そして僕という強固なドライバーラインアップを形成することになる。したがって僕らは力を合わせて、LMP2チャンピオンシップのタイトル獲得というひとつの目標を持ちたい」

テストのためプジョー9X8に乗り込むマルテ・ヤコブセン

 クール・レーシングは、来年のELMSでも3台体制のプログラムを継続する構えだ。37号車オレカのほかにプロ/アマにエントリーする2台目オレカ07を加え、さらに17号車リジェJS P320でLMP3のタイトル防衛に挑む。

 チーム共同創設者のニコラ・ラピエールは、「我々は年々進歩し、常に良い成績を収めたいと考えている」と語った。

「来シーズンのヨーロピアン・ル・マン・シリーズの競争レベルはさらに高くなる見通しなので、ドライバーとテクニカルスタッフの双方の面で、最高の要素を結集しようと考えている」

「私たちはマルテのことをよく知っており、彼と、彼の上昇軌道を続ける能力に期待している」

「2023年シーズンは、我々が彼に見ていたすべての資質を裏付けるものだった。我々はともに冒険を続けており、とても興奮しているよ」

2024年は海外で3つのプログラムに取り組むことが明らかになった宮田莉朋
宮田莉朋とともに2024年ELMSのクール・レーシングのLMP2ラインアップに加わるロレンツォ・フルクサ(右)と、チームの共同創始者であるニコラ・ラピエール

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