藤沢・2歳児虐待死「安全確認に最大限の努力が必要だった」 児相対応で検証報告

報告書の公表を受け、取材に応じる神奈川県子ども家庭課の臼井課長(中央)ら=21日、県庁

 神奈川県藤沢市の自宅で2022年4月、当時2歳の長男に暴行して死亡させたとして母親(28)が傷害致死罪などで起訴された事件で、母子の支援に関与していた県の児童相談所の対応などを検証した県の有識者委員会(委員長・荒木田美香子川崎市立看護大副学長)が21日、検証報告書を公表した。児相の対応について、「子どもの安全確認に最大限の努力が必要だった」などと指摘した。

 事件を巡っては、長男が出生した19年5月に医療機関から「(母親が)妊婦健診を受けないなど、新生児を迎える準備ができていない」との通告を受けて、県の児相がネグレクト(育児放棄)として関与を開始。翌月から乳児院で一時保護し、20年1月からは入所措置を取っていた。

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