砺波市営バス8路線を5路線に 平日のみ運行、日中は減便

再編される市営バス=砺波市庄川町示野

  ●朝夕に城端線の駅接続 料金は一律200円

 砺波市は21日、市営バスを再編し、現行の8路線を5路線に統合する方針を示した。デマンド型乗合交通「チョイソコとなみ」の市内全域運行に伴い、平日のみ運行で日中のバスは減便する。朝・夕の時間帯は通勤や通学に配慮して城端線の各駅に接続する。料金体系も大幅に見直し、一律200円に改め、片道定期券を新たに導入する。同日の市議会全員協議会で明らかにした。

 現行の高波線(4便)が北部線として3便に、庄川線(6便)が4便にそれぞれ減便し、砺波駅に接続する。庄川北回り線(夏3便、冬5便)は南部線に改称して通年で2便に減便し、東野尻駅に接続する。

 東般若・栴檀野(せんだんの)線は栴檀野線に改称し、現行の栴檀山線と合わせ、各2便を維持し、それぞれ油田駅と砺波駅に接続する。北・西部循環線(3便)と東部循環線(2便)、南部循環線(2便)の3路線は廃止する。この結果、8路線(夏24便、冬26便)が5路線(13便)となる。

 通学で利用する小学生の移動手段を確保するため、栴檀山線を使う庄東小児童と、高波線の4キロ以上の砺波北部小児童はスクールバスを利用する。高波線の4キロ未満と、北・西部循環線を使う砺波北部小の児童はそれぞれ北部線と南部線の利用を勧める。

 料金体系では庄川線の距離制運賃(100円~640円)を廃止し、1回当たりの運賃は庄川線以外も含めて一律200円と改定する。同線以外は現行100円からの値上げとなる。回数券は一律200円券(11回分)で2千円。定期券(1カ月)は一律、一般3500円、学生(中・高・大学等)2500円、小学生・障害者・65歳以上2千円とし、片道定期券は半額となる。

 路線の見直しは、チョイソコとなみの市内全域運行とJR城端線・氷見線の再構築をにらんだ措置で、原油価格の高騰や人件費の上昇に伴う経費の増加を背景に、料金体系を改定する。

 市は12月4日開会の市議会12月定例会に市営バス条例の一部改正案を提出する。12月下旬の市地域公共交通会議の協議を経て、来年1月に国土交通省に自家用有償旅客運送の変更を申請する。

  ●保育施設でペイペイ支払い

 市は来年1月から市内6カ所の公立保育所と認定こども園で、電子決済アプリ「PayPay(ペイペイ)」の支払いを導入する。保護者の利便性向上と園側の事務負担の軽減を図る。

 保育料や通常の給食費を除く一時預かり利用料や延長保育料、保育士等給食収入が対象で、昨年実績から試算してキャッシュレスの決済手数料は年間2万1102円となる見込み。

 市によると、県西部6市では小矢部市の公立園で延長保育料と一部園で一時預かりで電子決済アプリを導入しているが、他市では導入していない。

 このほか、12月から市内6カ所の公立保育所と認定こども園で0~2歳児を対象に月額の定額料金で紙おむつが使い放題になる保育施設サービスを導入する。

  ●野球場スコアボード 改修で債務負担行為

 市は市野球場のスコアボード改修で、今年度補正予算案に1億8千万円を限度とする債務負担行為を設定する方針を固めた。市議会12月定例会で議決を得られれば、1月に交渉相手を選ぶプロポーザルを行い、最終交渉権者の決定後、来年4月の仮契約を経て、同5月下旬の市議会臨時会での議決を目指す。

 市は今冬、車道640.5キロ、歩道94.8キロで除雪を行う。車道は新降雪深10センチ超、歩道は積雪深20センチ超で除雪する。

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