【MLB】パドレス新監督にマイク・シルト カージナルスの監督として252勝&最優秀監督賞の実績

写真:カージナルス時代のマイク・シルト

現地21日、パドレスは新しい監督としてマイク・シルトを迎え、2年契約を結んだことを発表した。

パドレスはオフのはじめに2シーズン監督を務めたボブ・メルビンがジャイアンツに移籍し、監督職は空席になっていた。過去2シーズン、同球団でシニア・アドバイザーを務めたシルトは実質的な内部昇格となる。

シルトは2018年途中から3シーズン半、カージナルスの監督を務めた。カージナルスの監督としては勝率.559、3回のプレーオフ進出という戦績で、2019年には最優秀監督賞も受賞している。

シルトの残した勝率.559は、300試合以上指揮した監督の中では歴代7位という高水準だったが、カージナルスは2021年にシルトを解任。その理由は「哲学的な相違」だとしていた。

その後、シルトは2021年秋に空席だったパドレスの監督職の面接を受けたというが、そのときは最優秀監督賞3回の実績を誇るメルビン前監督が監督に選ばれた。しかし、地元紙『サンディエゴ・ユニオン・トリビューン』のケビン・エーシーによれば、パドレスのフロントの中にはシルトの方が、メルビンよりもA・J・プレラー編成本部長との相性が良いと感じていた者もいたとのこと。

メルビン監督のもとでパドレスは2022シーズンにリーグ優勝決定シリーズに進出したものの、プレーオフを逃した不本意な2023シーズンの後、メルビンとプレラーの不和が表面化。メルビンが契約を1年残しながら、ジャイアンツの監督就任を容認された一因ともなった。

その2022年からの2シーズン、シルトはアドバイザーとしてパドレスに貢献。2022年に最初の手首の手術を受けたフェルナンド・タティス・ジュニアと多くの時間を過ごし、今年はじめにはブレーク・スネルのメンター役も務めていた(スネルは今年サイ・ヤング賞獲得)。

メルビン監督退任後の新監督探しでは、パドレスは組織内部の候補の採用を望んでいたと『ジ・アスレチック』のパドレス番記者デニス・リンは伝えている。パドレスフロントの中には現職ベンチコーチ兼オフェンスコーディネーターのライアン・フラハティの就任を望む声もあったという。

そのほかにもパドレスは、エンゼルス前監督で球団OBのフィル・ネビン、エンゼルスの前内野コーチのベンジー・ヒル、メッツの新監督となったカルロス・メンドーサ、そして球団OBのエイドリアン・ゴンザレスとも面接していた。

しかし、カージナルスの監督だけではなく、スカウトやコーチ、マイナーの監督など幅広く豊富な経験を持つシルトが抜擢されることになった。

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