イスラエル、ハマス非難 ガザ住民を「人間の盾」

イスラエル外務省で記者会見するハイアット報道官=21日、エルサレム(共同)

 【エルサレム共同】イスラエル外務省のハイアット報道官は21日、同国軍によるパレスチナ自治区ガザ北部の病院など民間施設への攻撃について、イスラム組織ハマスが「住民を人間の盾にしていることに責任がある」と主張し、ハマスがイスラエルに対する国際的な圧力を高めるために民間人を利用していると非難した。外務省で一部の日本メディアと会見した。

 ハイアット氏は、イスラエルが住民を避難させるために地上侵攻を待ったり、避難する「回廊」を設置したりする努力をしてきたと強調した。

 10月7日のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃で、イスラエル側で約1200人が死亡し、民間人ら230人以上が人質として拘束された。ハイアット氏は悲劇を繰り返さないためにも、ハマスを壊滅させる必要性があると訴えた。

 今月上旬にイスラエルを訪問した上川陽子外相と面会した人質の家族も会見に同席した。27歳の娘が人質にされたタミ・ラビブさん(58)は、パレスチナ人と平和に暮らす希望を持っていたとした上で「ハマスとは戦うしかない」と語った。

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