沖縄麻薬取締支所と県が立ち入り検査した那覇の店舗では21日、販売停止命令を受けている「大麻グミ」などの商品十数種類、段ボール2箱分が見つかった。立ち入り調査の直前まで若者らが立ち替わりに入店し、危険ドラッグを購入する様子もあった。
観光客が行き交う那覇市の国際通りに面した路面店の狭い店内には、「マリフアナ」「weed(草)」などの文字が並び、窓ガラス一面には大麻草の葉が描かれていた。
立ち入り調査前の同日午後2時半ごろ、本紙記者が同店舗を訪れると、翌22日から指定薬物に追加されるHHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)を含有するグミや液状たばこなどが陳列されていた。
女性従業員は「『体感系』が人気ですよ。(グミを指して)この辺はネットでは完売になっているので貴重ですよ」と悪びれる様子もない。
それから約2時間半後、麻薬取締官ら6人が店内に入った。従業員は顔をしかめると、慌ててシャッターを閉めた。
国際通りの土産店で働く40代女性は「以前から『大麻』の表示が気になっていた。イメージも良くないし、似たような店が増えてきているのでしっかり調べてほしい」と話した。
県によると、県内で危険ドラッグを販売している疑いのある店舗数は9月末時点で10店舗ある。誰でも簡単に入手でき、薬物汚染の危機的状況が懸念される中、同支所や県は取り締まりを徹底する方針だ。