ガザ共同声明で合意できず BRICS臨時首脳会議

21日、BRICSオンライン臨時首脳会議に参加するロシアのプーチン大統領(AP=共同)

 【ナイロビ共同】中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカによる新興5カ国(BRICS)は21日、オンラインで臨時首脳会議を開き、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの情勢について協議した。中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領らが出席した。共同声明を出す予定だったが、ロイター通信によると、合意に至らなかった。

 議長国である南アのラマポーザ大統領は、合意するには時間が不十分だったと釈明した。

 各国の政府やメディアによると、プーチン氏は人質解放やガザからの市民退避に向け、人道的な戦闘休止が必要だと指摘。習氏も即時停戦や人道支援拡大を訴えた。

 ラマポーザ氏は、イスラエルのガザ住民への対応が「虐殺に等しい」と非難。一方、インドのジャイシャンカル外相は、危機の発端が「10月7日のテロ攻撃」だったと述べ、ハマスを批判した。

 臨時首脳会議には新たにBRICS加盟が決まったサウジアラビアやイラン、アルゼンチンなど6カ国の代表とグテレス国連事務総長も出席した。

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