ニューカッスル、今冬ネヴェスのレンタル可能に! プレミアリーグが系列クラブ間のレンタル移籍に関するルール変更投票実施も否決に

今冬のニューカッスル行き取り沙汰されるルベン・ネヴェス[写真:Getty Images]

ニューカッスルは今冬の移籍市場でサウジアラビアの系列クラブからのレンタル移籍が可能となった。イギリス『BBC』が伝えている。

プレミアリーグは21日に行われた株主総会で、1月の移籍市場でのイングランド関連クラブ間でのイングランドトップリーグへの選手のレンタル移籍の禁止を迅速化する提案について投票を実施。

このルール変更にはプレミアリーグ所属20クラブの内、少なくとも3分の2にあたる14クラブの賛成が必要だったが、今回の投票では13クラブが賛成票を投じたものの、7クラブが反対票を投じた。そのため、最終的にルール変更は見送られる形となった。

この投票に関しては、違法賭博問題で長期出場停止を科されたイタリア代表MFサンドロ・トナーリの代役を探すニューカッスルのアル・ヒラルのポルトガル代表MFルベン・ネヴェスのレンタル移籍の可否に影響を与えるものとして投票結果に注目が集まっていた。

ニューカッスルのオーナーはサウジアラビアの公的投資基金(PIF)で、PIFは先日にアル・ヒラルを含むサウジアラビアの強豪4クラブを買収。そして、トナーリの穴を埋めるため、ネヴェスをレンタルの形で今冬に送り込む可能性が取り沙汰され、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の問題を回避するための抜け道との指摘がされていた。

また、現在プレミアリーグではマンチェスター・シティを筆頭にチェルシー、クリスタル・パレス、アストン・ビラ、ブライトン、ノッティンガム・フォレスト、ニューカッスルの7クラブがマルチクラブ・オーナーシップ(MCO)の戦略を取っている。また、マンチェスター・ユナイテッドに関してもフランスのニースを保有するサー・ジム・ラトクリフ氏が買収を行った場合、前述の7クラブに加わることになる。

単一オーナーが複数クラブを保有するMCOは補強戦略の一元化や、保有選手のレベルに合わせてプレーするクラブを選択するなど、クラブ運営においてメリットが多い一方、有望選手の青田買いの拍車、系列クラブ同士での移籍金の操作など公平性の観点から多くの問題も指摘される。

そういった懸念もあり、国際サッカー(FIFA)は1シーズンでのレンタル人数の制限や、欧州サッカー連盟(UEFA)は系列クラブのUEFA主催試合の同時出場禁止など対策の動きを進めている。

今回プレミアリーグはその流れに沿う形で1月の移籍市場でのイングランド関連クラブ間でのイングランドのトップリーグへの選手のレンタル移籍の禁止(プレミアリーグからのレンタル放出は可)を迅速化する提案について投票を実施していた。

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