アルファタウリF1の新名称として『レーシング・ブルズ』が浮上。新タイトルスポンサーは金融会社か

 スクーデリア・アルファタウリの名前がグランプリに登場するのは、今週末の2023年F1アブダビGPが最後になる。レッドブル社傘下のファッションブランド、アルファタウリが商業活動を終えようとしているため、レッドブルは2024年に向けてジュニアチームの名称を変更するためだ。

 この名称変更はアブダビで行われるF1コミッション会合で議題として扱われる予定であり、F1チームが頻繁に名称を変更することはF1自体の価値を下げるという古い主張を行うことは可能ではあるものの、他チームからの反対はなされない見込みだ。

2023年F1第19戦アメリカGP 角田裕毅(アルファタウリ)

 ドイツの情報筋は、イタリア・ファエンツァを拠点とするチームの新名称は『レーシング・ブルズ』になるのではないかと伝えている。以前は、チーム名称にタイトルスポンサーの名称そのものを使用するという計画があったが、これは取りやめになったようだ。スポンサー名で参戦し、スポンサーシップ契約が終了した場合には、チーム名を再び変更しなければならないが、チームはすでにトロロッソからアルファタウリと名前を変えてきており、3回目の名称変更は、F1、FIA、他チームからの承認を得られない可能性が高いためだろう。

 しかし、2024年からのファエンツァのチームは、ファッションブランド、アルファタウリからの商業的支援を得られないため、新しいタイトルスポンサーを探す必要はある。レッドブル社の新経営陣は、今後、ジュニアチーム運営に必要な資金すべてを提供するつもりはないことをすでに明らかにしている。スクーデリア・アルファタウリは、レッドブル・レーシングとは異なり、F1のプライズマネーやスポンサーマネーから十分な収入を得ていないため、損失を出している。

スクーデリア・アルファタウリのロゴ

 一時うわさされた、スポーツウェアブランド、アディダスとの交渉はかなり進展し、有望に見えたが、同社が最終段階で方針転換を行い、アルファタウリは他のスポンサーを探さなければならなくなったといわれる。現在では、P2P送金(Peer to Peer:ネットワークに接続された端末同士が直接通信して行う個人間送金の金融サービス)のプラットフォーム『Cash App』がチームのタイトルスポンサーとしての5年契約を結んだという説がある。

 チーム名とタイトルスポンサーに関する発表は、シーズン終了後、年内には行われる見通しだ。

2023年F1第22戦ラスベガスGP スクーデリア・アルファタウリが記念撮影

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