兵庫・朝来市特産の「岩津ねぎ」、23日に販売解禁「鍋や炒め物、天ぷらにも」

手作業で収穫される岩津ねぎ。寒くなるにつれて、さらにおいしさが増すという=朝来市和田山町市御堂

 23日に兵庫県朝来市特産の「岩津ねぎ」の販売が解禁されるのを前に、同市内の各地で収穫が始まっている。今年は夏の高温などで生育は遅れ気味だったが、徐々に回復しており、例年通りのおいしいネギが出荷できるという。

 同市では、約240の個人・団体が約28ヘクタールで育てている。今年の出荷目標は450トンで、販売額は2億円を目指すという。

 同市和田山町市御堂の株式会社「NOUEN」は、約2ヘクタールで岩津ねぎを栽培している。21日は地元の農地で4人が約1200本を収穫。作業場では10人が、収穫したネギの土などを布で拭き取り、包装して箱詰めした。解禁日に販売できるよう東京や大阪などの商業施設や料理店に出荷するという。22日には地元用を収穫する。

 市岩津ねぎ生産組合の池本晃市組合長は「生育は遅れているが、徐々に立て直しておりシーズンを通しては例年通りの量が出荷できそう」と説明。「鍋だけでなく、炒め物や天ぷらなどにしてもおいしい。白根だけでなく青葉も残さず食べてほしい」とアピールしていた。

 22日にはJAたじま岩津ねぎ部会による出荷式が開かれる。(小日向務)

### ■道の駅2カ所で多彩な料理提供

 朝来市特産・岩津ねぎの販売が23日、解禁される。道の駅の「但馬のまほろば」(同市山東町大月)と「フレッシュあさご」(同市岩津)では初売りのイベントが開かれ、岩津ねぎを使った料理や解禁日限定のメニューを用意。岩津ねぎの特売もある。

 「まほろば」では午前10時から、但馬中心の16店舗が出店する。具材や材料に岩津ねぎを使った焼きそば、ラーメン、ピザ、天ぷら、パン、丼、たこ焼き、団子などを販売する。子ども向けの防災イベントや、生野高校2年生による宝探しゲームも。館内のレストランでは来年3月まで、岩津ねぎ入りのそばやチャーシュー麺、みそ鍋などを提供する。

 「フレッシュあさご」では23日、岩津ねぎの入った特別版の「但馬牛ステーキセット」や「絶品ねぎラーメン」などを3~4割引きで販売する。午前11時から岩津ねぎの天ぷらとフライを供する。同11時と午後2時から、岩津ねぎをテーマにしたご当地ソングなどのライブがある。カニの販売も予定されている。

 まほろばTEL079.676.5121▽フレッシュあさごTEL079.670.4120 (小日向務)

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