韓国、南北軍事合意の効力を停止 境界線付近で偵察、監視復活

軍事偵察衛星「万里鏡1号」を搭載して打ち上げられる新型衛星運搬ロケット「千里馬1型」=21日、北朝鮮北西部東倉里の西海衛星発射場(朝鮮中央通信=共同)

 【ソウル共同】韓国の尹錫悦政権は22日、北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げを受け、南北間の緊張緩和を図って2018年に南北首脳が締結した軍事合意の効力を一部停止することを決めた。停止案を閣議で議決後、尹大統領が訪問先の英国で裁可した。軍事境界線付近での偵察、監視活動を復活させる。

 閣議で韓悳洙首相は、境界線付近で韓国軍の監視活動が制約を受けていることが「国民の安全を守れない状況をもたらしている」と指摘。南北間の信頼が回復するまで、合意の効力を停止するのが「最低限の防衛措置だ」と訴えた。

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