首相、派閥に政治資金説明を指示 「重大な危機感を持つ」

衆院予算委で自民党5派閥が政治資金収支報告書を過少記載したとして告発された問題に関し発言する岸田首相=22日午前

 岸田文雄首相は22日の衆院予算委員会で、自民党5派閥が政治資金収支報告書を過少記載したとして告発された問題に関し、各派閥が速やかに説明をするよう、茂木敏充幹事長に指示したと明らかにした。各派閥が既に報告書の訂正を行ったとした上で「国民の信頼という観点から重大な危機感を持たなければならない」と述べた。

 立憲民主党の野田佳彦氏は収支報告書問題を巡り「氷山の一角ではないか。継続的、構造的に行われてきた可能性がある」と批判した。首相は「党としても国民から疑念を持たれないよう努める」と語った。

 首相は経済対策に関し「来年は減税で可処分所得を下支えし、再来年に持続的な賃上げを実現する」と強調した。

 宗教団体「エホバの証人」の2世信者らがむち打ちを受けていたなどとされる虐待問題に関し「宗教や信仰の背景があったとしても、決して許されるものではない」と指摘。10月に始めた宗教団体に関する児童虐待調査の結果を踏まえ、対応を検討する考えを示した。

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