岡山市水道料金15.7%値上げ 24年度から 物価高考慮し抑制

水道料金の値上げについて記者会見で説明する大森市長

 岡山市は22日、2024年度から値上げを予定している水道料金について、25年度まで平均15.7%、26年度以降は20.0%とする値上げ率を明らかにした。物価高騰による市民生活への影響を考慮して2年間抑制する。関連条例改正案を11月定例市議会に提出する。

 市水道局によると、システム改修といった業務の効率化を進めるほか、現在335人いる水道局の職員を配置転換などで31年までに計15人削減し、これまで示していた20.6%を圧縮したとしている。値上げが決まれば、旧市域で9.5%引き上げた05年4月以来。

 具体的には水道管口径13ミリの一般家庭(3、4人世帯)が2カ月間で40立方メートルを使用した場合、料金(税込み)は現在の5126円が24年度に5764円、26年度は5940円。値上げ率はそれぞれ12.4%、15.9%。

 記者会見した大森雅夫市長は「市民に負担を強いるのは心苦しいが、今できる最善の案。安全安心な水を供給するためご理解をお願いしたい」と述べた。

 市は5月、浄水場の耐震化や水道管更新の費用が物価高騰の影響もあって22年度からの10年間で950億円になるとして、25.3%の値上げ率を提示した。企業債(借り入れ)の増額で20.6%にする方針を表明後、さらなる圧縮を検討。市水道事業審議会は10月、抑制を求める提言書を市に提出していた。

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